。リサーチ会社のマイボイスコムが10年以来、実施している『コーヒーチェーン店の利用』に関するウェブアンケートによると、今年4月に実施した第4回調査(有効回答数1万1673件)では、コーヒーチェーン店を利用する人は全体の6割で、11年以降、減少傾向にあることが分かった
今やすっかり定番となった「コンビニコーヒー」。発端は2011年に、ローソンが「マチカフェ」を導入したこと。これがきっかけとなり、競合他社のファミリーマートやサークルKサンクスが、12年にカウンターコーヒー事業へと参入した。13年には、セブン-イレブンの「セブンカフェ」がスタート。これが大ヒットし、昨年12月には、15年2月末までの販売目標を「5億杯」から「7億杯」へと上方修正した。コンビニコーヒーの勢いは止まらない。好調なセブン-イレブンに対抗しようと、ファミリーマートでは「抹茶フラッペ」や「マンゴー&オレンジフラッペ」など、スイーツ系のカフェメニューを充実させるなどの動きもある。
こうした影響もあるのか、スターバックスやドトールなどの「コーヒーチェーン」を利用する消費者が、少しずつ減っている。リサーチ会社のマイボイスコムが10年以来、実施している『コーヒーチェーン店の利用』に関するウェブアンケートによると、今年4月に実施した第4回調査(有効回答数1万1673件)では、コーヒーチェーン店を利用する人は全体の6割で、11年以降、減少傾向にあることが分かった。一方で「現在は利用していない」「利用したことはない」人の割合は、11年以降増加を続けている(11年:32%→15年:39.9%)。利用頻度別にみると、「週1~2回」や「月に2~3回程度」といったライトユーザーの割合は10年からほとんど変化がない。一方で、「利用しない」人の割合だけが増えている。もしかすると、充実してきたコンビニコーヒーに、一部の顧客が流れているのかもしれない。消費マインドの冷え込みも影響した可能性がある。
直近1年間に利用したコーヒーチェーン店は、「スターバックスコーヒー」(65.8%)、「ドトールコーヒーショップ」(53.6%)が上位2位を占めた。12年と比べ、名古屋発祥の「コメダ珈琲店」が大きく増加している。同社が、関西・首都圏に相次いで進出した結果だろう。海外から「黒船」として上陸したサードウェーブコーヒーも話題となっている。こうした動きは、市場にどれだけ貢献するか。各社の今後に注目だ。(編集担当:北条かや)