トヨタ・カローラ国内販売1000万台超、世界販売の20%以上を日本国内で売った国民車

2015年06月11日 08:27

Corolla

この4月にマイナーチェンジした「カローラ・フィールダーHV・G」、価格229万8437円

 トヨタは6月9日、同社を代表する主力車「カローラ」の国内累計販売(商用車登録車を除く)が、この5月末に1000万台を突破したと発表した。単一車種の1000万台超えは国内初だ。トヨタは1966年にカローラを発売し、比較的リーズナブルな価格とその価格以上の性能と快適性が支持されてロングセラーモデルに育てた。かつてトヨタは、国内で1967年から2001年まで商用車のカローラ・バンなどを販売していたが、現在は乗用車のみリリースしている。

 カローラは2001年まで33年間にわたって車種名(一般通称名)別の年間販売台数で首位を維持。現在販売しているカローラは2012年にフルモデルチェンジして発売した11代目で、サルーンの「アクシオ」とステーションワゴンの「フィールダー」がある。2013年には、同社の最もコンパクトなハイブリッド車(HV)「アクア」からハイブリッド・メカニズムを移植した「カローラHV」を追加した。

 トヨタは国内における初代カローラの発売と同年、1966年にオセアニアに向けて輸出をスタートさせている。1968年には北米および欧州への輸出が始まった。現在では150以上の国・地域で販売するグローバルカーだ。世界の自動車市場では、独フォルクスワーゲン(VW)社の「ゴルフ」とベーシックな大衆車として覇権を競ってきた。トヨタ・カローラは2013年7月にシリーズ全体で累計4000万台のグローバル販売を達成している。つまり、国内販売の5倍程度の台数を世界で販売した計算となる。なお、1974年5月にデビューしたライバルのVWゴルフは、2013年6月に世界販売で3000万台を超えた

 この4月にトヨタは、その「カローラ・アクシオ」とステーションワゴン「カローラ・フィールダー」にマイナーチェンジを実施。赤外線レーザーレーダーと単眼カメラをセンサーにした、自動ブレーキや車線逸脱警報機能、自動でハイビームとロービームを切り替える「オートマチックハイビーム」などを盛り込んだ衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense C」を初搭載した。

 その衝突回避支援パッケージ「Toyota Safety Sense C」を搭載した最新のカローラ・フィールダーならびにカローラ・アクシオは、「JNCAP予防安全性能評価」において、最高ランクの「ASV+」を獲得した。なお、両車種ともに2015年度のJNCAP予防安全性能評価としては初となる満点を獲得し、予防安全性能が高いクルマと評価された。

 JNCAPは、国土交通省と独立行政法人自動車事故対策機構が、安全な自動車の普及を促進する目的で、1995年度より公表している自動車安全情報。現在市販されている自動車の安全性能について衝突安全性能、歩行者保護性能、ブレーキ性能などを評価し、結果を公表している。

 マイナーチェンジ後のカローラは、新開発の1.5リッター直列4気筒エンジン搭載車で最高出力109ps、最大トルク136~138Nmを発生、「アクシオ」のCVT(車は燃費23.4km/リッター(JC08モード燃費)を達成する。システム総合出力100psとされるハイブリッド車の燃費は33.8km/リッター(JC08モード燃費)を達成している。(編集担当:吉田恒)