安保法案の今国会での成立を目指す政府・与党が95日間の会期延長を決めたことに社会民主党の又市征治幹事長は「国民に背を向け、ご都合主義で勝手に土俵を広げるように国会を私物化し、議会制民主主義を否定するような会期延長は認められない」と強く抗議する談話を発表した。
談話は、今回の延長が「集団的自衛権の行使容認など自衛隊の活動範囲を拡大する戦争法案や派遣労働の大幅な規制緩和を行い、身分が不安定な『生涯ハケン』への道を開く労働者派遣法改正案、残業代ゼロ制度を含む『定額働かせ放題法案』というべき労働基準法改正案、農協法改正案やカジノ法案など、国民生活を破壊する安倍政権の悪法成立のためのもの」と指摘した。
又市幹事長は「国会では戦争法案に関する参考人質疑が行われ、元内閣法制局長官らが『憲法9条に違反する』などと指摘した。にもかかわらず、『この夏までに成就させる』との対米公約を果たし、アメリカに義理立てするための延長は断じて認められない」としている。
また「戦争法案の衆議院の3分の2以上の賛成での再可決や、みなし否決規定の活用も視野に入れた大幅延長は参議院の審議権を侵害し、良識の府である参議院そのものの否定にもつながりかねない」と抗議。
又市幹事長は「延長国会では徹底した論陣をはり、戦争法案廃案と労働法制改悪阻止に向け、国民の側に立って全力を尽くす」と対峙姿勢を一層鮮明にした。(編集担当:森高龍二)