民主党の細野豪志政調会長は30日、安保法案を出し直すよう政府に求めたいとした。細野政調会長は「もう一度仕切り直しをし、しっかりと国民と対話をする、野党とも建設的な議論をする。そのために、この通常国会での法案の成立はあきらめなければいけない」と国会を跨いだ議論が必要との考えを改めて示した。
細野政調会長は集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈の変更を閣議決定して1年になろうとしていることに「1年という期間があったが、憲法問題一つを取っても、憲法学者と積極的対話をなぜしなかったのか、理解を求めるさまざまな努力をしなかったのか」とこの1年の政府の姿勢を問題視した。
また「政府の対応は非常に稚拙だった。自分たちと同じ考えを持った研究者らからのみ話を聞き、国民に押し付けてくる1年だったのではないか」と、国民の懸念や疑問に対する説明、国民の声に答えてこなかった旨を提起した。
また、高木義明国対委員長は「審議をやればやるほど新たな問題点が浮き彫りになってくる。安保法案は、憲法違反の疑いの強い法案であり、全力をあげて出し直し・廃案を求めていく」とした。
また、国会会期中に法案成立を目指すため、政府・与党が衆議院で強行採決し、参議院に送る可能性について「憲法違反であることが濃厚な法案を強行採決するようなことはないと思っている」と強くけん制した。(編集担当:森高龍二)