29日までの安保強行採決「言語道断」とけん制

2015年07月03日 07:30

 民主党の長妻昭代表代行は「60日ルールは7月30日以降の衆院通過であれば使えないということらしい」と2日、語った。それまでに与党が安保法案を衆院で強行採決し、参院送りにするというのは「これだけ反対の多い法案を強行採決するとすれば、言語道断だ」と与党をけん制した。

 また、長妻代表代行は、武力攻撃事態法の第3条に「武力攻撃事態等及び存立危機事態への対処においては、国、地方公共団体及び指定公共機関が、国民の協力を得つつ、相互に連携協力し、万全の措置が講じられなければならない』とあり、指定公共機関の中には民放、NHKも含まれている」ことを紹介したうえで「放送局が国と相互に連携して万全の措置が講じられなければならない、という規定をもとに、(政府に批判的なマスコミは懲らしめなければならない、などとする類の議員が、将来、官房長官など要職についた場合、この規定を)拡大解釈する危険もある」と懸念を示した。

 1日の衆院安保特別委員会では、この点について、民主党の辻元清美議員が浜田靖一委員長に対し「この法案について、報道の自由をしっかり保障するということを政府の見解として出して頂くよう理事会で協議してください」と求め、浜田委員長は「理事会で協議する」と約している。

 国民が正しい判断をするには、言論の自由・報道の自由が完全に保障され、情報が国民に届く状態でなければならない。辻元議員は、これを担保することが必要だと求めていた。(編集担当:森高龍二)