7日、コンビニ大手3社、セブン-イレブンを傘下に持つセブン&アイ・ホールディングス<3382>、ファミリーマート<8028>、ローソン<2651>それぞれの2015年3~5月期の連結決算が出そろった。それによれば、3社ともに営業利益が同期としては過去最高を更新。14年4月に実施された消費税増税の影響が薄れたことや、「カフェメニュー」の新商品などが好調に推移したことが寄与した。
7日に発表されたセブン&アイ・ホールディングスの営業利益は、「セブンカフェ」が好調に推移したことなどにより前年同期比5.6%アップの818億円という結果に。売上高にあたる営業収益はガソリンの販売価格が下落したことが影響し、前年同期比2.1%ダウンの1兆4407億円と前年同期を下回った。ただし純利益は前年同期比6.9%アップの422億円と過去最高を更新した。
ファミリーマートは、ホットミルクで作る新メニューのフラッペ商品が好評を博したことなどにより、営業利益は前年同期比23.3%アップの111億円。売上高にあたる営業総収入も前年同期比11.9%アップの991億円であった。ただし前年の株式売却益の反動により、純利益は前年同期比75.8%ダウンの33億円という結果であった。
ローソンの営業利益は前年同期比13.7%アップの191億円で、過去最高を更新。また去年買収した成城石井やユナイテッド・シネマの好調により売上高にあたる営業総収入は前年同期比19.7%アップの1402億円であった。ただし、不採算店舗の減損損失などにより、純利益は前年同期比15.2%ダウンの77億円であった。
これら3社に共通していることは、いずれも「カフェメニュー」が好調に推移し業績に寄与している点だ。現在、コンビニの「カフェ化」はどんどん進行しているが、今回の3社の結果からも、もはやコンビニにとって「カフェメニュー」は欠かせないものになっていることがわかる。今後もこうした傾向は続くものと予想されることから、新商品投入や値下げ抗戦など、各社間でさらなる激しい「カフェメニュー」競争が巻き起こりそうな気配だ。(編集担当:滝川幸平)