アマゾン追撃か リアル店舗開設や企業買収で勢いが止まらない楽天

2015年07月16日 08:24

このところ楽天<4755>の勢いがすさまじい。リアル店舗の開設や英国企業の買収、そして電力などの公共料金とも提携した。先行して激しい動きを見せるアマゾン追撃と言うところか。

まず、14日に 楽天グループの通信サービス会社であるフュージョン・コミュニケーションズは、「楽天モバイル」専門ショップの全国1号店となる「楽天モバイル 心斎橋店」を、7月31日に大阪市中央区の地下街「クリスタ長堀」にオープンすると発表した。

これまで「楽天モバイル」の申し込みはオンラインが主流だった。同ショップでは、直接スタッフから「楽天モバイル」のサービスに関する説明を受けたり、申し込みをしたりすることができるほか、店内に展示された端末を、気軽に手に取って自由に試すこともできるという。

 「楽天モバイル」はこれまで、東京都内の「楽天カフェ」2店舗内や宮城県仙台市の「楽天イーグルスグッズショップ」内に、申込受付や相談に対応するカウンターを併設してきた。そして関西にも、このような拠点をということから、大阪に初となる専門ショップの出店を決めた。

 また、楽天は13日、バーチャル試着サービスを提供する英国のFits.me Holdings Limitedの発行済み全株式を取得し、完全子会社化したと発表した。

  Fits.me社は、アパレルを中心とする小売業者を対象に、オンラインでの「バーチャル・フィッティングルーム(試着室)」を可能するSaaS(Software as a Service)型サービスを提供する事業者。小売業者は、自社のオンラインストアにFits.me社の「バーチャル・フィッティングルーム」を導入することで、ユーザーに実際の店舗で試着をするようなバーチャル体験を提供できるようになる。

 ユーザーは、自分の体形やサイズを入力することで、気になる商品を試着した際のイメージ画像を見たり、画面上で様々なサイズの商品を着せ替えたりして、購入前にどの服が自分に合うのかを確認することができる。これにより、小売業者にとっても、配送後の返品数を減少させることが期待できる。

 そして、楽天と株式会社クレックスは10日、家庭および法人事業者向けの電力販売に関する業務提携に向けて検討を開始することで基本合意したと発表した。

 今後の提携にあたり、両社は簡易HEMSなどを活用し、クレックスのLPガス顧客に対して、電力、ガスおよび「楽天スーパーポイント」を組み合わせた新たなサービスの共同開発を検討していく予定。また、今月からクレックスの関東圏における既存顧客を対象に、1万世帯のモニターを募集して顧客ニーズなどを調査し、新サービス開発につなげるという。

楽天はエネルギー事業の分野でも2016年の電力小売全面自由化と2017年に予定されるガス小売全面自由化に向け、新たなサービスを検討してきた。その中で、完全自由化市場における長年のエネルギー供給実績やエンドユーザとの強い接点を有し、広域に事業を展開しているLPガス事業者を協業候補と捉え、提携先を模索してきた。

 また、楽天は楽天会員向けに「楽天スーパーポイント」が貯まるスマートフォン向けの広告配信アプリ「Super Point Screen」(スーパーポイントスクリーン)の提供を開始した。同アプリは、スマートフォン上のロック画面に広告を配信し、ユーザーが広告を5秒間閲覧するごとに「楽天スーパーポイント」を付与するサービス。同サービスは、Android版アプリにて提供する。

 これらの前には、ヤマト運輸と提携して話題となった楽天だが、今後もさらに積極的な展開を考えているのは明らか。どんなビジネスモデルを打ち出してくるのか楽しみである。(編集担当:慶尾六郎)