同じ議論 政府答弁がガラッと変わることが原因

2015年07月19日 17:08

 自民党の高村正彦副総裁は19日のNHK番組で、国民に理解が進んでいない安保法案を衆院特別委員会(強行採決)や本会議(民主・維新・共産・社民・生活が抗議のために採決に欠席する中)で、なぜ採決したのか問われ「116時間、委員会で質疑し、野党委員については一人あたり7時間、与党委員は30分しか使っていない。繰り返しの質問が多かった。直接関係のない質問など、少なくとも特別委員会での議論は熟したと判断した」と語った。

 また高村副総裁は安保法案については国政選挙で公約してきたとし「それで議論が熟したから採決した。憲政の常道に従ったということ」と説明した。

 しかし、この意見に、高村氏のあとに出演した民主党の枝野幸男幹事長は「同じ質問に対する答弁が2日、3日でガラッと変わってしまう」など政府側の一貫性のなさにあると反論した。

 また、「集団的自衛権は憲法違反であり、論外」としたうえで「立憲主義、民主主義を壊す問題だ」と改めて問題の深刻さを指摘した。

 一方で、安全保障環境の変化の対応については領域警備法のほか「周辺事態法、PKO法で改善の余地がある」と語った。(編集担当:森高龍二)