日経平均終値は219.92円高の20522.83円、TOPIX終値は+13.27の1647.21。売買高は25億株、売買代金は3兆1786億円で、マイナーSQの7月10日以来の3兆円台に乗せる大商いになった。値上がり銘柄数は1127、値下がり銘柄数は644。27業種が上昇し、上位は鉄鋼、証券、ゴム製品、石油・石炭、鉱業、非鉄金属、その他製品など。下落セクターは医薬品、電気機器、水産・農林、陸運、パルプ・紙、食料品の6業種にとどまった。
31日の日経平均は続伸。NYダウは5.41ドル安と小幅反落。4~6月期実質GDP速報値は年率換算+2.3%で市場予測の+2.5%を下回った。1~3月期の数値がマイナスからプラスに上方修正され、個人消費が改善し輸出も前四半期のマイナスからプラスに転じたが、設備投資が足を引っ張った。GDP、上海市場の下落、1.2万人増の新規失業保険申請件数の悪化に加え、ウォールストリートジャーナルとフィナンシャルタイムズがFOMC声明文の「some」という1単語の拡大解釈で「9月利上げがありうる」と報道したことでNYダウは序盤大幅マイナスに沈むが、前日終値付近まで徐々に戻して終えた。前日取引終了後に決算を発表したツイッター、フェイスブックは決算内容は悪くなかったが下落。マスターカードも悪かったが、フィアット・クライスラー、P&Gは良かった。為替はドル高が進行してドル円は124円台前半、ユーロ円は135円台後半。CME先物清算値は20565円だった。
月末の金曜日なので、取引時間前は政府から国内マクロ経済指標の発表ラッシュ。6月の労働力調査は、有効求人倍率は1.19倍で前月比横ばいで市場予測1.20倍を下回った。完全失業率は3.4%で5月実績、市場予測の3.3%から悪化。6月の家計調査の二人以上世帯の実質消費支出は-2.0%で市場予測の+1.0%より3ポイントも低かった。消費者物価指数(CPI)は、6月全国は+0.1%で市場予測の0.0%より良かったが、7月の東京都区部が-0.1%とマイナスだった。近ごろささやかれる「景気が悪くなっている」という頭打ちムードを裏付けるような数字が出た。
「利益確定売りの金曜日vs月末のドレッシング買い」の綱引き大会も予想される日経平均は16円安の20506円で始まり、すぐに20500円を割り込んで下げ幅拡大。午前9時8分に20466円まで下落した。しかしTOPIXはプラスでスタートし、序盤もプラスを維持してまるで違う世界のよう。日経平均は「御三家」のファナックとファーストリテイリングの大幅安に足を引っ張られる。それでも売りが一巡すると日経平均もプラスに浮上し9時26分に20537円まで上げるが、そこまで。上値を追えずに失速して再びマイナス圏に。10時台になるとプラス圏にほぼ定着し、10時24分に20562円まで上がる。上海総合指数は安く始まったが下げ幅が1%程度なら日経平均への影響は小さく、プラス圏を維持。しかし11時台に20550円を超える水準からスルスル下落し、前引けは2円高の20525円でかろうじてプラスだった。
後場はプラス圏で上げ幅を拡大して再開。午後1時に瞬間マイナスにタッチ・アンド・ゴー。約30分後にも鋭角V字回復の局面があり、そのあたりは利益確定売りの金曜日。2時に発表された6月の住宅着工戸数は+16.3%で4カ月連続で増加した。市場予測の+2.9%に対しケタ違いの良さ。終盤は上海市場がプラスに変わったのを好感したのか、月末のドレッシング買いなのか、どんどん高値を取る展開。最後は62円高の20585円で終了し、日経平均、TOPIX、JPX日経400が揃って高値引けの三役揃い踏みになった。
日経平均終値は62.41円高の20585.24円で続伸、TOPIXは+12.31の1659.52で3日続伸。売買高は25億株、売買代金は3兆171億円で連日の3兆円超え。もしかしてジュニアNISAが始まる前に「夏休みに自分でやりたい」と〃おけいこ組〃が親名義で参入か? 値上がり銘柄数は1235、値下がり銘柄数は540。上昇セクターは27で、上位は電気・ガス、その他金融、空運、ガラス・土石、陸運、倉庫、電気機器など。下落セクターは証券、情報・通信、非鉄金属、鉄鋼、サービス、海運の6業種だった。
今週の星取は2勝3敗。28日には一時20070円まで下落したが、前週末24日終値20544.53円から40.71円上昇して今週の取引を終えた。7月の取引も終了し、6月30日の終値20235.73円から349.51円上昇して疾風怒濤の今月の取引を終えた。(編集担当:寺尾淳)