子どもの「スマホ依存」が問題となる一方、防犯意識の高まりから「携帯電話をもたせたい」という親も多い。MMD研究所が、小学生の子どもがいる20~40歳の母親にアンケートを取ったところ、小学校高学年では4割が携帯電話をもっていることが分かった。
調査は今年8月、ウェブアンケートで実施。小学生の子どもがいる母親642人に対し、「子どもに携帯電話端末を持たせているか」聞いたところ、小学1年生の11.2%、2年生の19.1%、3年生の28.7%、4年生の33.6%、5~6年生ではそれぞれ41%が、携帯電話端末を所有していた。「持たせていないが、持たせる予定がある・検討している」との回答を含めると、全体の半数近い母親が、子どもが携帯を持つことを前向きに、もしくは前提に考えている。
一方、子どもの携帯料金はできるだけ安く抑えたい母親が多い。携帯端末を所有する小学生の母親に、それぞれの子どもの「月々の携帯電話料金」について聞いたところ、「1000円未満」が最も多く60.6%、次いで「1000円以上2000円未満」が18.2%、「2000円以上3000円未満」が8.5%だった。平均すると1419円。通常のスマホが月額1万円以上することを考えれば、かなり安い。が、まだまだ抑えたいとの意向もあるようだ。子どもの携帯が「キャリアのフィーチャーフォン」「キャリアのスマートフォン」(いずれも「子ども向け」含む)と答えた母親のうち、3割弱は「格安スマホ(格安SIM)」への乗り換えを検討していた。
これから子どもに携帯を持たせる予定の母親たちも、費用は安く抑えたいようだ。子どもの携帯に「月々支払っても良いと思う金額」を聞いたところ、「1000円未満」が最も多く38.9%、次いで「1000円以上2000円未満」が26.3%、「2000円以上3000円未満」が22.1%。平均は1679円で、実際の利用実態よりもやや高いが、通常のスマホよりは大幅に安い。
携帯電話端末を持たせている、あるいは持たせる予定の子どもがいる母親に、各機能の必要性について5段階で聞いたところ、「非常に必要」との回答が最も多くなったのは「通話」(62.9%)、次いで「防犯」と「GPS」(50.5%)だった。機能は「連絡手段」と「防犯」に絞り、安く使いたい保護者が多いとみられる。(編集担当:北条かや)