【今週の振返り】472円高で5週間ぶりの週間騰落プラスの週

2015年09月12日 20:31

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8日の433円安で去年の大納会より安くなり、深刻な顔をした翌9日は、記録ずくめの1343円高。10日は470円安でも「きのうは上がりすぎたね」と、笑って話せる

 SQ値が算出されたら気持ちを切り替えたように上昇を開始し、18200円を超えてマイナス幅を圧縮。早くも9時9分にはプラスに浮上し18300円にタッチしたところで上値追いはストップした。前日終値、18300円をはさんだ上下動がしばらく続いたが、9時30分を回るとマイナス圏に下落して18200円台すら維持できなかった。それでも10時までに18200円台半ばまで回復。日経平均のアップダウンはファーストリテイリング<9983>がプラスかマイナスかでほぼ決定づけられ、先物プレイに翻弄される。それはメジャーSQ日ならでは。TOPIXの値動きはそれほど激しくない。上海市場は立ち上がりから小幅プラスを維持して足を引っ張らない。しかし、TOPIXは何度かプラスにタッチしても、日経平均はマイナス圏の18200円台での小動きを脱することができない。11時前に上海市場はマイナスに落ちたが、すぐプラスに戻ってさらに上昇。日経平均も11時台に上値追いして18300円に迫り、前引けは9円安の18289円。TOPIX前引けはプラスだった。

 前引け間際、ブルームバーグでソフトバンクG<9984>の孫正義社長が「MBOで非上場化も検討したが断念した」というニュースが流れ、ソフトバンクGの株価が急騰したがアッという間にマイナス圏に引き戻される一幕があった。上海総合指数は午前の取引をマイナスで終えたが、日経平均はプラスに浮上して後場の取引を再開する。午後0時33分に18362円まで上昇し、そこからマイナスまで落ちたかと思えばプラスに切り返し、方向性が定まらない展開。それも1時台になるとおおむね18300円台の小幅高水準での小動きに変わり、落ち着く。前日に続き、洪水からの復興に期待して土木工事や土木資材、住宅メーカー、ポンプメーカーが良く、17日からの日銀会合を控えてメガバンク、不動産、ノンバンクなど金利敏感セクターが妙な上昇をみせていた。2時に上海市場は小幅マイナスで再開するが、すぐプラスに転じ上昇。日経平均は2時台も18300円台前半で安定しそうに見えて、上海がマイナスに下げるとあっけなくマイナスになる相変わらずの「中日連動」。それでもTOPIXはプラス維持。日経平均は終盤下げ幅を拡大する。上海の下げ幅拡大もあるが、日米の中央銀行イベント待ちや利益確定売りの金曜日という要素もありそう。そのまま35.40円安の18264.22円で終了して続落した。日中値幅238円は最近としては小幅。TOPIXはわずかなプラスで反発し終値で「NTねじれ現象」出現。JPX日経400もプラスだった。9月のメジャーSQはSQ値が下値の支えになる「まぼろしのSQ」出現。上海総合指数は+0.07%の小幅高だった。

 日経平均終値は35.40円安の18264.22円、TOPIX終値は+0.71の1480.23。売買高は28億株、売買代金は3兆4716億円でメジャーSQらしい商い。TOPIXはわずかなプラスでも値上がり銘柄数1267が値下がり銘柄数547に対しダブルスコアをつけていた。業種別騰落率のほうは互角で、プラスのセクターは小売、水産・農林、不動産、その他金融、証券、サービスなど16業種。マイナスのセクターは石油・石炭、電気機器、輸送用機器、鉄鋼、保険、電気・ガスなど17業種だった。

 今週の星取は2勝3敗。前週末4日の17792.16円から472.06円上昇し、5週間ぶりの週間騰落プラスで今週の取引を終えた。(編集担当:寺尾淳)