世界最大の自由貿易圏へ合意意義深い 松野代表

2015年10月07日 09:53

 維新の党の松野頼久代表はTPPでの大筋合意を受け「維新の党は結党時から国益を守りながらTPPやFTA等の経済連携を主導し、外需を取り込む自由貿易圏を拡大すべきと主張してきた」とし「率直に評価すべき」とコメントした。

 松野代表は「日本は、今後も自由貿易圏の拡大に向けたルール作りをリードすべき」とした。

 そのうえで、松野代表は「妥結した内容を精査して、賛否を決めるのが国会の役割。その際にはイデオロギーでなく、国益の観点から総合的に判断することになる。日米関係について言えば、何度も経済摩擦を経験した両国が世界最大の自由貿易圏を作るルールで合意できたのは意義深い」と述べた。

 また「国内産業が生産性を向上させる時間を確保するため、何らかの激変緩和措置は当然必要。今回、牛肉や豚肉について、ある程度時間をかけた関税引き下げが図られているのは妥当である」と評価した。

 一方で松野代表は「戦後の日本政府は国内農業を保護し続け、1994年のウルグアイラウンド対策費で2兆7000億円もの税金(事業ベースで6兆円)を費やしたが、農業の生産性は低いまま。にもかかわらず、自民党農林族はTPPについて、数年間で最低1兆円の農業対策費投入を政府に迫っていくと言う。交渉は妥結したが、農業をはじめ多くの分野で、まだまだ改革は必要」と自民党農林族の動きをけん制した。(編集担当:森高龍二)