消費者のマルチスクリーン利用 パソコンからはショッピング、スマホからはコミュニケーションのため

2015年10月29日 07:43

画・取・スマホ・通販・オムニチャネル-未来の市場を席巻する三角関係

ニールセンは、販売を開始した消費者のマルチスクリーンの利用動向調査ニールセン・デジタル・コンシューマー・データベース2015をもとにマルチスクリーンの利用状況を分析し、結果を発表した

 スマートフォン、タブレット、パソコンやテレビなどの様々なサイズのマルチスクリーン メディアに、ユーザーが複数のデバイスからアクセスすることを「マルチスクリーン」という。視聴行動分析サービスを提供するニールセンは、販売を開始した消費者のマルチスクリーンの利用動向調査「Nielsen Digital Consumer Database 2015(ニールセン・デジタル・コンシューマー・データベース2015)」をもとにマルチスクリーンの利用状況を分析し、結果を発表した。

 まず、各デバイスの利用目的を見ると、パソコンでは1位と2位が「必要な知識・情報を得るため」、「新しい知識・情報や面白い情報を得るため」という情報の取得となり、3位、4位には「商品やサービスを購入するため」、「買い物に関する情報を得るため」というショッピングに関連した利用、5位はエンターテイメントを楽しむための利用となっていた。

 一方、スマートフォンでは家族や友人とのコミュニケーション、移動の際のナビゲーション、空いた時間を埋める、そして、写真や動画を撮影するために利用されており、各スクリーンでの利用目的が異なっていることがわかった。

 次に、ショッピングでのパソコンとスマートフォンの利用状況をみると、閲覧、購入ともに最も利用されるのはパソコンで60%弱利用されており、スマートフォンは全体では35%となった。年代別に、購入の際に利用するデバイスをみると、若年層はスマートフォンの利用比率が高く、逆に50代以上では80%以上がパソコンで買い物をするという結果になった。

 最後に動画関連の利用状況をみると、最も利用率が高かったのは無料動画となり、有料動画の利用は視聴コンテンツごとに支払うPPV(Pay Per View)、および、月額で一定料金を支払うSVOD(Subscription based Video On Demand)とも10%以下と低くなっていた。視聴に最も利用されているスクリーンはパソコンで、長尺なコンテンツの多い有料動画のほうが無料動画よりパソコンとスマートフォンの利用率に差がみられた。また、SVODではほかの動画サービスと比べ、セットトップボックスからの利用が多いことが特徴となっている。(編集担当:慶尾六郎)