楽器製造のヤマハの技術を投入したバイクが世界初公開

2015年11月06日 07:46

楽器製造のヤマハの技術を投入したバイクが世界発公開

LEDヘッドライトや、シームレスで楽しみながら繋がるスマホ多機能メーター搭載と、デザインはノスタルジックながら機能はハイスペック。

 バイクメーカーであるヤマハ発動機<7272>は、もともと楽器製造のヤマハ<7951>からスタートしている。近年では両社のデザイナーが積極的に交流しあい、お互いの得意とする分野をそれぞれの製品に投入している。

 東京モーターショー2015でワールドプレミアした「Resonator125」もそんな一台だ。コンセプトは古新融合で、これからモーターサイクルと出会う若者に向けて「バイクと共にあるライフスタイル」を提案する、オーセンティックスポーツ。いや、若者だけでなく、このスタイルなら中高年にも興味を惹くだろう。

 レゾネーターとは、エンジンの吸気系に設けられた空気室のことで、共鳴効果で吸気音を小さくするもの。ヤマハ発動機では音を奏でる楽器になぞらえ「Resonator125」と命名した証が随所に見られる。管楽器の匠の技である彫刻(エングレービング)をマフラーサイド部やタンクキャップに施し、タンクサイドとリアカウルには、伝統のあるピアノ製造技術と同様に、天然木を用いた化粧パネルを装飾している。ヤマハ発動機とヤマハのクラフトマンシップが融合することで、美しい楽器のような輝きを放っていて、乗って楽しみ、見て楽しめる一台になっている。

 軽量、スリムコンパクトなノスタルジックな車体で、空冷単気筒エンジンといえば、同社の誇るロングセラーモデルSR400を想像する。かつてはSR500、SR250。SR125もあり、さらに派生したモデルとしてSRX、SRVなどもあった。しかし、ヤマハ発動機では125ccのスポーツモデルは発売しておらず、この「Resonator125」にも、SRの称号は与えられていない。

 単気筒エンジンだとマフラー交換して、独特なエキゾーストサウンドを楽しみたいところだが、「Resonator125」のマフラーは美しすぎて交換するには躊躇してしまうだろう。それに楽器のヤマハがコラボしているだけに、純正マフラーでも素敵なサウンドを奏でてくれるはずだ。(編集担当:鈴木博之)