【東京モーターショー】2輪駆動のEVバイクをヤマハが世界初公開

2015年11月03日 15:10

2輪駆動のEVバイクをヤマハが世界発公開!

EVバイクは後続距離とバッテリーが高価といった課題があるものの、EVスクーターが実用化されているので市販化を期待したい。

 第44回東京モーターショー2015では、電気自動車や燃料電池自動車など、内燃機関に替わる動力を使った自動車が多く展示されている。二輪の世界も同様で各社がEVバイク、燃料電池バイク、ハイブリッドバイクなどのショーカーをこぞって展示してきた。

 その中でもヤマハ発動機<7272>は、コンセプトモデルのEVバイク「PES2」をワールドプレミアとして出展した 。前回の東京モーターショー2013でも初公開した「PES1」の後継モデルだ。ただ、大きく違っているのは、駆動方式やサスペンション方式で、フロントホイール内にはインホイールモーターを搭載した2輪駆動となり、さらに倒立サスペンションが1本になりルックスも機能もさらに進化を遂げてきたのだ。電動の2輪駆動だからこそ、発進時にはタイヤのトルクを最大限に路面に伝えることができ、コーナーでもライダーに違和感を与えることがなく、タイヤの接地感を高めることができるそうだ。

 また、同時にオフロードタイプの「PED2」も同上。こちらも前回の東京モーターショーで発表された「PED1」の後継モデルとなり、排気音や排気ガスを出さないので、自然と共生できる、地球に優しいエレクトリック・マウンテントレールだ。車体前後に搭載したオンボードカメラの映像を、スマートグラスに投影させる機能も採用している。

 フレームを兼ねるモノコック構造の新パワーユニット(ヤマハ・スマート・パワー・モジュール)を共有し、DCブラシレスモーターで、リチウムイオンバッテリーを搭載する。そのため、従来あるべきガソリンタンク部分は外観だけが残り、中身は空洞で反対側が透けて見える。バイクはニーグリップが必要だからタンク部分を取るわけにもいかず、形骸化しているわけだ。車両重量は「PES2」が130kg以下、「PED2」は100kg以下とさらに軽量化されている。

 「PES2」「PED2」ともに原付二種クラス(50~125cc)相当の扱いとなるという。実際にテストコースや森林の中を走っている動画もあるので、バイクファンなら早く運転してみたいだろう。(編集担当:鈴木博之)