前回の東京モーターショーでは、スズキ<7269>が軽自動車ハスラーを発表し、発売するやいなやスマッシュヒットしたが、今回はそのハスラーのスクーター版である「HUSTLER SCOOT(ハスラースクート)」を参考出品として東京モーターショー2015でワールドプレミアした。
軽自動車のハスラーと同じように遊び心を刺激し、たくさん荷物も積めるというのをコンセプトにしたもので、バイクに興味のない人に興味を持ってもらおうと、入社10年目の若手社員が案を出し合ったプロジェクトから誕生した。バイクに興味がないのなら、バイクに乗ることを目的にするのではなく、普段の足として、機能面、特に収納にこだわったものを作ればいいというのを具現化したもの。
外装で目に入ったのが、フットスペースにある、取り外して持ち運べるハードケースだ。こちらはまだ参考出品のために、フロアには固定されていないが、市販化されるときはなんらかの方法で固定されるだろう。だが、そうなると、ハードケースを両足で挟み込んで運転するかたちになり、乗降性は今までのスクーターとは違ってくるのも気になるところだ。その他にもシート下の収納スペースには、今まで収納が難しかったテニスラケットなど、長さのある道具もしっかり積むことができる。さらにリアキャリアやサイドボディにも荷物を積めるので、アイデア次第ではいろいろな物がスクーターで運べ、今まで以上に使い勝手がいいスクーターとなるだろう。
スズキによると販売は未定だというが、新型レッツと同じ、49cc空冷4サイクル単気筒SOHC 2バルブエンジンを搭載していることもあり、すぐにでも発売できそうな予感。スクーターというと実用面ばかりが重視される傾向があるが、実用と遊び心を両立させた「HUSTLER SCOOT」なら、おしゃれが気になる女性にも受け入れられるだろう。(編集担当:鈴木博之)