維新の党の今井雅人幹事長は与野党幹事長・書記局長会談後の記者会見で「国会閉会中審査が(衆参の予算委員会で各1日)開かれたが、テーマがあまりにも多すぎ、議論が深まらない入口段階でとまった。しかも新閣僚の所信をうかがう機会すらなかった」と閉会中審査では時間が足りな過ぎたとして、臨時国会の必要を改めて与党側に求めたとした。
また今井幹事長は「憲法53条は臨時国会の召集を規定しているのであり、通常国会を1月4日に前倒しすることで代替したいという自民党・谷垣禎一幹事長の話ではあったが、通常国会で臨時国会を代替できる話ではない。また憲法規定を無視している」と反論した旨が語られた。
今井幹事長は「国家の最高規範である憲法を守らないということであれば、法治国家の崩壊につながる」と危機感を示した。
また、日本共産党の山下芳生書記局長は「野党から国会開会の要求があろうが、なかろうが、国家の懸案について国会で国民に説明するのは政府・与党の当然の義務ということを伝えた」とし「国民の反対を押し切って制定した安保法制成立後、どのように具体化されているのか。TPPでも農業だけでなく、日本経済に大きな打撃を与えることになるのではないか、また新閣僚の所信表明がないまま、閣僚としての任務が遂行されていること」などなどをあげ、国会を開いて議論すべきことが多いことを強く提起した旨、語った。
そのうえで、山下書記局長は「私の印象としては、政府・与党は臨時国会を開きたくないから開かないと言っている、駄々っ子のような印象を受けた」と酷評し「そういった姿勢は憲法の前では通用しないという事を言っておきたい」と語った。
生活の党の玉城デニー幹事長は「この政権は法治国家の呈を成していないということが明らかになったと思う」としたうえで「憲法53条に臨時国会の開催を求められれば行わなければならないとあり、99条には憲法の尊重擁護義務が書かれている。ところが、沖縄においては(辺野古問題にあるように)地方自治の権利を奪い取り、法の恣意的な運用を平気で行い、挙句の果てに野党からの憲法に適った正当な(臨時国会召集)要求に応じない。実に由々しき事態だ」と語った。臨時国会開会を求める野党各党は与党側に再考を強く求めていく方針だ。(編集担当:森高龍二)