上海市場の午前の取引は下落幅を1.19%に拡大して終了。後場の日経平均は19506円で再開し、午後0時38分に19500円まで下落する。為替レートはあまり変化していないので、要因は利益確定売りの金曜日。1時台はさらに下落し、1時4分に19476円の安値更新。振り向けば200日移動平均線19462円に接近し、11月16日以来の安値。ここまで下げるとオシレーター系指標の「買われすぎ」シグナルは全部消えた。
2時に11月の消費動向調査が発表され、消費者態度指数は季節調整値で前月比1.1ポイント上昇し42.6だった。内閣府は基調判断を「足踏みがみられる」から「持ち直しの動きがみられる」に8ヵ月ぶりに上方修正した。それに反応したのか日経平均は2時台前半に少し持ち直すが、マイナスで再開した上海が下げ幅を拡大したこともあり、後半はズルズル下げていき2時34分に200日線も割り込んで19444円のこの日の安値をつけた。ここまでくればECBのドラギ総裁だけが悪いのではない。東京市場は株安の連鎖反応を食い止めて欧米市場につなぐ「太平洋の防波堤」になれないまま終盤、200日線を死守して19500円を超えるのが精いっぱい。435円安の19504円で大幅反落した。今週は小さかった日中値幅は216円に急拡大。TOPIXは日経平均の2.18%に対し1.80%と下落幅が小さかった。日経平均先物日中取引は19460円で終了。しかし、夜のアメリカ雇用統計の数値次第では夜間取引で2万円回復もありうる。上海総合指数は1.66%安で5日ぶりに反落した。
新規IPOが1件。葬儀、仏壇、墓所に関する総合情報サービス企業の鎌倉新書<6184>が東証マザーズに新規上場。大引けまでに初値がつかず、公開価格1000円の2.3倍の2300円の買い気配で終了した。業界誌として創業時に鎌倉にあるお寺と縁があったのでこの社名がついたという。人が亡くなって「いざ鎌倉」という時のワンストップサービスが強み。「終活」支援ではなくライフエンディングサービスとは、物は言いよう。
日経平均終値は435.42円安の19504.48円、TOPIX終値は-28.92の1574.02。売買高は20億株で大台回復。売買代金は2兆4314億円。値上がり銘柄数は160、値下がり銘柄数は1696。全33業種がマイナスになり、下落幅が小さい順に水産・農林、石油・石炭、鉱業、電気・ガス、銀行、繊維。下落幅が大きい順に海運、不動産、金属製品、その他製品、その他金融、医薬品だった。
今週の星取は2勝3敗。前週末11月27日の終値19883.94円から379.46円下落して、7週ぶりに週間騰落はマイナスになり、2万円にタッチしたものの定着することはできなかった今週の取引を終えた。(編集担当:寺尾淳)