みずほ総合研究所が2015年6月に発表したレポート「住宅市場の動向と見通し」によると、2013年以降、住宅市場は消費税率引き上げに伴う駆け込み需要とその反動によって大きく変動しており、14年度はとくに反動減が色濃く現れたものの、15年度は、反動減の影響が剥落する中で、雇用・所得環境の改善、家計の住宅取得能力の回復などが下支えとなり、市場は回復傾向になるとみている。そして、16年度は、17年に予定されている消費増税を前に、緩やかながらも、再び駆け込み需要が発生すると予測する。
そんな中、国土交通省が発表した地価動向報告をみてみると、東京都、神奈川県などの都市部では軒並み3%程度の上昇を示しており、消費増税と合わせると、新築住宅の取得を考えている人にはじわじわと厳しさが増してきそうなムードが漂っている。
住宅を購入する際、家の性能や間取りなどはもとより、消費者の一番の関心事はやはり「買い時」ではないだろうか。買い時を間違えると、同じ物件でも数十万、酷いときには百万単位の差が出ることもある。とはいえ、いつが買い時かと問われれば、専門家でもなかなか答えに窮するのではないだろうか。消費増税一つを取ってみても、増税前が買い時という見方もあれば、増税後の方が反動減を抑えるために増税分以上のサービスなどが期待できてお得だという見方もある。
そんな中、一つの買い時としては、住宅フェアを利用するという手がある。とくに各住宅メーカーが力を入れるのが「新春フェア」だ。例えば、三井ホーム<1868>西日本エリアでは、高級住宅地として知られる兵庫県芦屋市での同社展示会場「三井ホームガーデン芦屋」にて、1月11日(月)に「新春初家フェア」を開催する。お餅つき大会や建築家による無料設計相談会のほか、福袋プランとして、三井ホーム神戸支店限定のモデルハウスを限定5棟で販売。同商品には健康空調システム・スマートブリーズが特別装備品としてつけられるほか、超高断熱のプレミアム・モノコック仕様となっている。
また、住友林業<1911>仙台支店では、各展示会場で福袋を配布するほか、日本初の木質梁勝ちラーメン構造BF-siをモニター特別価格で販売するほか、リビングダイニングに床暖房をサービス。さらにフローリングを世界の銘木無垢床仕様にグレードアップしてくれる。
また、大手だけでなく、地元密着の新春企画も面白い。アキュラホームは「2015年度グッドデザイン賞」において3作品が受賞したことを記念して、2016年1月2日から3月31日まで「グッドデザイン賞受賞記念大感謝祭」を実施する。期間中、屋根一体型太陽光10.4kW標準搭載した「太陽が稼ぐ家-家事と家計にやさしい家」を発売する。固定価格買取制度による20年間の全量買取が活用できるよう10.4kWを標準搭載した特別仕様で、同社では20年で推定約300~400万円ほどの売電収入を得られるというから、家庭にとっては大きなお年玉となるだろう。
他にも、それぞれの地域の住宅展示場などでは、新春フェアが開催されるので、住宅購入を考えている場合は、ぜひ一度、足を運んでみてはいかがだろうか。春から縁起のいい出会いがあるかもしれない。(編集担当:石井絢子)