野田佳彦前総理は15日、「日銀副総裁は『2年で2%の物価上昇を実現できなかったら、責任を取って辞める。言い訳しない』と大言壮語していた」とし「即刻辞めるべき」と提起した。
野田前総理は「彼のような人物が居残れば、亡国の破れかぶれ路線が続き、冷静な軌道修正などできない」と懸念さ示した。
また、黒田日銀総裁に対しても「マイナス金利の導入の可能性を先日まで否定していたはず」とし「マーケットや国民の理解を得ておこうという準備を怠ったといわざるを得ない。為替や株価への短期的なサプライズ効果を狙ったのかもしれないが、思惑は外れ、為替、株式、債券のいずれの市場も大荒れ」と問題視し、「中央銀行の独立性は担保されなければならないが、独断専行の勝手主義とはき違えてはならない」とブログに書き込んだ。
野田前総理は日銀の金融緩和策がとられてきたものの、結果的に民間の資金需要が乏しく「日銀が長期国債を80兆円も購入し、市中にジャブジャブとマネーを供給しようとしても、その9割が当座預金として日銀に戻ってしまう」など「円安株高誘導の心理的効果はあったが、実体経済における政策効果はなかったと総括すべき」との厳しい見方をしている。
野田前総理はこれまでの政策を踏まえて「2%というインフレ目標は何が何でも達成しなければならないのか。疑問に思う」とし「景気回復とデフレ脱却を金融政策のみに依存してきた安倍政権が過度に日銀を追い詰めてしまったような気がしてならない」と政策のミスリードが今日の結果を招いているとした。(編集担当:森高龍二)