【今週の振り返り】波乱がきても後場強く75円下落にとどめた週

2016年03月12日 20:33

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8日は341円安を128円安まで引き戻した。9日は288円安を140円安まで引き戻した。そうやってSQ週の「鬼門」を通過。そのしぶとさは、健闘したとほめていいか?

 上海は下げ幅を圧縮して午前の取引を終了。前場は113円台前半でくすぶったドル円も正午すぎから113円台半ばまで円安が進行。それを受けて後場の日経平均は前引けより高く始まり、この日の高値を更新し続けて16800円台に浮上。0時台のうちにTOPIXを露払いにプラスにタッチする。しばらくは前日終値16852円付近のもみあいが続いて16900円に届かない。しかし1時15分すぎからいきなり上放れし、16900円をあっさり突破して1時45分すぎ一気に17000円にタッチ。1時48分には17015円まで上がった。〃失言〃抜きならECBの追加緩和は十分な規模で来週の日銀会合への影響期待も出る。2時に再開した上海市場は30分ほどでマイナスに凹み、「利益確定売りの金曜日」でもあり2時台の日経平均は17000円に届かず一時16900円も割り込んだが、それでも終盤はプラス圏の16900円台前半で安定し、大引けは86円高の16938円だった。

 新規IPOが1件。セミオーダー低価格住宅の販売・施工、不動産販売店、不動産投資事業などを運営するフィット<1436>が東証マザーズに新規上場した。9時12分、公開価格1890円よりも7.8%安い1741円の初値がつき、新規IPO今年6件目にして初黒星を喫した。業績は良好で資金吸収で無理もしていないが、事業の基盤が人口減少社会を先取りしている四国で、電力買取価格を下げられて看板商品のソーラー住宅にも逆風が吹くせいなのか? それともIPOをしたタイミングが悪かっただけなのか?

 日経平均終値は86.52円高の16938.87円、TOPIX終値は+7.15の1359.32。メジャーSQの日なので売買高は27億株、売買代金は3兆883億円と多い。値上がり銘柄数は1295、値下がり銘柄数は533。プラスは28業種で、上位はドラギ〃失言〃で日本でも利下げが打ち止めになる期待が出た銀行を筆頭に、鉄鋼、建設、ガラス・土石、証券、不動産など金利敏感セクターが並ぶ。マイナスは鉱業、サービス、ゴム製品、機械、食料品の5業種。上海総合指数は終盤プラスにすべり込んで0.19%高だった。

 今週の星取は2勝3敗。前週末4日の終値17014.78円から75.91円下落して今週の取引を終えた。メジャーSQ週の「鬼門」で3日続落しても、前場の下落を後場に巻き返してしぶとく乗り切り健闘したと言っていいか?(編集担当:寺尾淳)