ガソリン価格、3週連続減。7年ぶりの安値水準

2016年03月13日 08:59

 原油価格の値下がりを受けて、石油元売り各社がガソリンの卸売価格を引き下げてきたことや、ガソリンの需要が低迷する最中、販売現場で価格競争が激化していることなどが影響し、ガソリン店頭価格が3週連続で値下がりとなった。1リットルあたりの店頭価格は112円であり、これは約7年ぶりの安値水準となる。

 経済産業省資源エネルギー庁は9日、7日時点の石油価格調査を発表。それによれば、レギュラーガソリン1リットルあたりの全国平均小売価格は前週(2月29日)の112円50銭から50銭値下がりして112円であった。値下がりは3連続。そして約7年ぶりの安値水準となった。安値水準の要因は、石油元売り各社がガソリンの卸売価格を引き下げたことも挙げられるが、それとともにガソリンの需要低迷も挙げられる。2月28日から3月5日までの出荷量は93万6000キロリットルであり、前年同期比約2%減となっている。

 都道府県別に見てみると、43都府県で値下がりとなった。値上がりとなったのは北海道と香川県の県のみで、北海道は前週の109円80銭から80銭値上がりして110円60銭であり、香川県は前週107円70銭から50銭値上がりして108円20銭であった。そのほか、東京都は前週の116円から80銭値下がりして115円20銭、大阪府は前週の110円50銭から90銭値下がりして109円60銭と、それぞれ3週連続で値下がりし、また11年ぶりの安値水準となった。

 そして、1リットルあたりのハイオクガソリンは、前週の123円40銭から50銭値下がりして122円90銭、軽油は前週の97円70銭から60銭値下がりして97円10銭、18リットルあたりの灯油が、前週の1104円から5円値下がりして1099円であった。なお、灯油の店頭価格もこれで3週連続の値下がりとなる。

 今後の見通しについて経済産業省資源エネルギー庁は、原油価格の値下がりに歯止めがかかってきたことにより、石油元売り各社が卸売価格の引き上げ始めていることから、来週以降のガソリン店頭価格は値上がりに転じるのではないかとの認識を示している。(編集担当:滝川幸平)