15年度の来店型保険ショップの市場規模は1,732億円の見込み

2016年03月17日 08:18

 矢野経済研究所では、国内における来店型保険ショップ市場の調査を実施した。調査期間は2015年12月~2016年2月、調査対象は来店型保険ショップ経営の乗合代理店、生命保険会社等。調査方法は同社専門研究員による直接面談、ならびに電話・e-mail 等によるヒアリングを併用した。

 それによる、2015年度の来店型保険ショップの市場規模は新契約年換算保険料ベースで1,732億円の見込みで、2016年度には1,991億円と2,000億円規模に達すると予測している。また、来店型保険ショップの新規契約件数は2015年度で167万件の見込みで、2016年度には192万件まで拡大すると予測している。

 これまでも来店型保険ショップ市場への参入企業は、乗合代理店を本業とする企業の他、異業種からの参入もあった。金融業では生命保険会社、クレジットカード会社、銀行、証券会社等で、また流通小売業、製造業、鉄道、マスコミ(放送局、新聞社)、その他サービス業からも、それぞれ子会社や一事業領域として参入しているという。

 来店型保険ショップが注目を集めるようになってから、生命保険会社の中には、直営のショップを展開する動きもあった。さらに、消費者における来店型保険ショップの利用ニーズの高まりを受けて、来店型保険ショップの本格的な参入に弾みがついている。生命保険会社の中には、来店型保険ショップの買収のほか、大手流通小売業との業務提携によって異業種参入を後押ししているところもある。こうした新規参入組の来店型保険ショップが一気に広がれば、今以上に競争は激化する可能性もあるとしている。

 消費者の認知度の高まりは、これまで中核を占めていたファミリー層以外にも、シングル層や高齢者層などに顧客層の広がりを見せてきている。これまで加入していた生命保険の見直しのほか、追加加入も増加している。更に、損害保険の新規加入も増えており、来店者の増加と共に市場規模は依然として拡大しているとしている。(編集担当:慶尾六郎)