自民党の小野寺五典政調会長代理は10日のNHK番組で、衆院TPP特別委員会の西川公也特別委員長が出版予定の著書を巡る問題や政府提出のTPP交渉過程の資料が真っ黒状態で内容が全く分からないなどから、野党の反発を買い、民進党議員が委員会を退席する事態を招いていることも踏まえ、今後のTPP審議への対応について「農業政策など協定の中身の議論の前に、こうした形で審議が止まってしまったことは残念だ」と語った。
小野寺政調会長代理は「与党として、丁寧に説明しながら、少しでも審議が前に進むように努力していく」考えを示した。
一方、交渉過程の資料が真っ黒状態になっていることについては「TPPに限らず、条約事項では、どんな事項でも出していない。条約の交渉過程を表に出すことは、自分たちの手の内を表に出すことになるので、政府の方針として一貫している」とし、交渉過程の資料開示は、手の内を表に出すことになるのでできないとの認識を示した。
小野寺政調会長代理は「少しでも内容についての審議を進めて頂ければと思っている」と理解を求めた。(編集担当:森高龍二)