エン・ジャパン<4849>は人事担当者向け中途採用支援サイト『エン 人事のミカタ』上でサイトを利用している企業の人事担当者を対象に「マイナンバー制度への対応」についてアンケート調査を行なった。
同社は2016年1月から運用がスタートしたマイナンバー制度について、16年2月時点での民間企業の対応状況を調査した。
マイナンバー制度への対応状況を聞いたところ、「対応を完了した」と回答した企業は49%と、半数の企業が施行タイミングに間に合わせたことがわかる。一方、「対応中」(46%)、「まだ準備を進めていない」(3%)と回答した企業も49%と、全ての企業がマイナンバー対応を完了させるまでには道半ばであることがわかった。「まだ準備をすすめていない」と回答した企業からは「本年度末までに対応予定」、「人員不足でマイナンバー対応に手が周っていない」といったコメントがあった。
マイナンバー制度への対応を進めている(完了した+対応中/準備を進めている)と回答した企業に、制度に対応する上で困難と感じた点について尋ねると「個人情報の漏洩を防ぐ管理体制の構築」(59%)、「社員全員からマイナンバーを収集すること」(57%)が上位にあがった。
「個人情報の漏えい」についてはウィルス対策や社内での管理方法に対する不安、「マイナンバーの収集」については、マイナンバーをまだ入手できていない社員への対応や、拠点が離れている場合の収集方法に関するコメントが多く挙げられた。
マイナンバー制度への対応を進めている(完了した/対応中)と回答した企業に、制度の導入により何が起こることについて伺いました。半数以上の企業が「個人情報の漏えいリスク」(68%)、「業務量の増加」(55%)といった点を挙げている。
一方、マイナンバー制度導入の狙いでもある「情報の一元管理により利便性の向上」(9%)、「各種事務処理の効率化、省力化」(7%)と回答した企業は少数に留まっており、まだまだ否定的な印象を持っている企業が多い。
制度が軌道に乗るまでは、まだまだ大いなる時間を要するようである。(編集担当:久保田雄城)