外国人労働者「倍増でも対応できる制度を」自民

2016年05月24日 21:02

 自民党「労働力確保に関する特命委員会」は外国人労働者受け入れについて「専門的・技術的分野の労働者は引き続き積極的に受け入れるべき」とするとともに「雇用労働者としての適正な管理を行う新たな仕組みを前提に、移民政策と誤解されないよう配慮しつつ(留学や資格取得等の配慮も含め)必要性がある分野については個別に精査し、就労目的の在留資格を付与して受け入れを進めていくべき」との基本的考えをまとめた。

 労働力確保に関する特命委員会は「専門的・技術的分野の労働者以外の労働者は『いわゆる単純労働者』とし、受け入れは慎重に対応するということが政府の方針とされてきたが、『単純労働者』について明確な定義がない中で、外国人労働者の受け入れに消極的な意味合いの用語として使用されてきたため、今後の議論に際しては『単純労働者』という用語を使うのは不適切で、この用語を用いずに考え方の整理をしていくべき」と受け入れ枠の制約などのない専門的・技術的分野の労働者と区別する意味で使用されてきた『単純労働者』という括り方はせずに議論するよう提起した。

 そのうえで「国家戦略として人口が減少する中で我が国の活力を維持するためには外国人に今以上に活躍していただくことが必要で、現在の外国人労働者数(90万8000人)を倍増しても対応できる制度を構築するべき」とより積極的な外国人労働者受け入れかんきょうの整備を提起している。

 委員会は「受け入れに当たっては国内の雇用への悪影響の防止や適正な受け入れ及び治安の確保が必要であるため、受け入れ枠の設定等の仕組み、同等報酬要件等、送出し国との政府間の話し合いなどが必要」とも提起した。(編集担当:森高龍二)