総理と日銀総裁を痛烈に批判 前総理

2016年06月02日 11:11

 野田佳彦前総理は安倍晋三総理が自民総裁任期(2018年9月)を超える、2019年10月に消費税増税を実施することを発表したことや財政規律を大きく緩和した黒田東彦日銀総裁が2018年4月に任期満了することに触れ「2人とも日本の財政と金融を滅茶苦茶にして逃げようとしている」と痛烈に批判した。

 野田前総理は「その後に、誰が立て直しできるでしょう。『私は』社会保障を充実・安定させ、財政健全化を実現するためには国民に土下座してでも予定通りに消費税を10%に引き上げるべきだと思います。それしか、日本と若者を救う途はありません」と断じた。

 ただ、この点では、消費税引き上げを2年先送りして、社会保障は赤字国債で賄い実施すべきと党首討論で安倍総理に提案した民進党の岡田克也代表との姿勢に明らかな違いがある。

 野田前総理は「私は」と私見として述べていることをブログで明記しているが、党首脳陣での消費税に対する意見の違いが鮮明になっている。

 野田前総理は「安倍総理は2019年10月まで増税を再延期するということですが、誰が責任をもつのでしょう。自分の任期中は不人気な政策は実施しないということです。そして、長期金利をマイナス圏まで沈ませ、国が借金をすればするほどもうかる状況をつくり、財政規律を大きく緩めた黒田日銀総裁の任期は18年4月までです」と指摘した。(編集担当:森高龍二)