社会民主党の吉田忠智党首は22日、参院選公示での第一声を都内であげ「日本の進路を左右する極めて重要な選挙だ」とアピール。「皆さんの一票が必ず政治を良くすることになる」と投票を呼び掛けるとともに「今回の選挙は憲法を守らない、国民の命や暮らしを顧みない、目的のためには手段を選ばない安倍政治の暴走を止める選挙」と訴えた。
吉田党首は「安倍総理は自分の総理任期中に国民投票で憲法を変えたいと言った。参院選挙で3分の2以上の(改憲勢力の)議席を得たいと言った。憲法改悪を阻止することは今回選挙の大きな争点」とこれまで以上に重要な選挙になっているとした。
また「安倍政治の対極にあるのが社民党の政策だ。社民党は平和憲法を生かし、戦争しない国を実現する。安倍政権は安全保障環境が変わったという理由で、自民党政権でも守ってきた『集団的自衛権の行使はできない』としてきた憲法解釈を変え、憲法9条(戦争の放棄規定)を骨抜きにし、日本の平和国家としての方向を180度変えた。断じて容認できない」と訴えた。また「子や孫を戦場に送るわけにはいかない」と政党への支持を求めた。
吉田党首は「被災地の復興、アベノミクスで破壊された国民生活の再建、格差の是正、雇用の立て直し」をあげ「アベノミクスは1%の富裕層を大事にし、99%の国民を犠牲にする経済政策」とアベノミクスの方向転換を訴えた。
吉田党首は「大企業の内部留保は367兆円になり、1年前より22兆円増えた。法人税率を下げても設備投資にも、労働者の全体的な賃金引き上げにはつながっていない。非正規労働者が増えた。そんな中でも、安倍政権は企業が使い勝手の良い労働者を増やしていく労働者派遣法の改正を行った。その上、残業代ゼロ制度や金銭での解雇法制化を進めている」。
吉田党首は「社民党は働く人が安心して働ける制度の充実を図る。非正規から正規へ、最低賃金の引き上げなどを進めていく」と経済政策においても、安倍政権との立ち位置の違いを訴え、支持を求めた。(編集担当:森高龍二)