『実稼働日数』把握せずに統計調査員に手当て

2016年06月30日 06:50

 国が行う統計調査の調査員に支払われる経費について財務省は「ほとんどの統計調査で統計調査員の『実稼働日数』を把握しておらず、予算上の稼働日数に対する検証は行われていない」との検証結果を公表するとともに「統計調査員手当の稼働日数については実態を 適宜検証し予算上の稼働日数を適切なものにすべき」と関係省庁に改善を求めた。

 統計調査員には調査区内の調査対象者に調査票を配布・回収している対価として全国一律の単価(平成27年度1日当たり6880円)に稼働日数を乗じて手当を支給している。27年度は486億3000万円、28年度も45億7100万円があてられている。

 財務省は「一部の統計調査では統計調査員1人当たりの受持ち件数が大きく異なる場合でも、同一手当としている団体や受持ち件数に応じて手当を支給していても、受持ち件数を一定の幅で区切っているため、受持ち件数が1つ違うだけで手当に大きな差が生じている団体が見られた」という。

 また「オンライン回答率の向上で統計調査員数の縮小を図る余地の大きい統計調査が見られた」とし「オンライン回答率が低調なものは増加させ、段階的に統計調査員の人数縮減を図るべき」と求めている。(編集担当:森高龍二)