2016年7月29日、第39回鈴鹿8時間耐久ロードレースの公式予選が行われた。今年のエントリーは68チームと昨年の84チームからは大幅に減少したが、これは近年増加傾向にあったエントリーチームを今年から70チームまでと制限し、出場に際してシード制およびトライアウト制を設けたためだ。昨年はエントリーチームが多く、A・Bの2グループに分けて予選を行ったが、今年はグループ分けはなかった。
29日の公式予選は各ライダーが2回ずつ20分間走行しタイムを競い、各チームのベストタイムでグリッドを決めるが、トップ10のチームは翌日30日のトップ10トライアルによってポールポジションを争う。
第1ライダー予選1回目でトップに立ったのはYAMAHA FACTORY RACING TEAMの中須賀克行で、タイムは2分06秒908。第2ライダー予選1回目で、チームメイトのポル・エスパルガロが2分07秒333を記録するも届かず、その後の予選2回目でもこの記録を破るライダーは現れなかった。これにより、YAMAHA FACTORY RACING TEAMがトップで翌日のトップ10トライアルへの出場を決めた。
公式予選で2番手につけたのはMuSASHi RT HARC PRO.。第3ライダー公式予選2回目で高橋巧が2分07秒026の好タイムを記録した。3番手のTeam GREENは第2ライダー公式予選2回目でレオン・ハスラムが2分07秒563の好タイムで上位でトップ10トライアルへの進出を決めた。
この公式予選の結果、トップ10トライアルに出場するのは以下の10チーム(公式予選ベストタイム順)
No.21 YAMAHA FACTORY RACING TEAM
No.634 MuSASHi RT HARC PRO.
No.87 Team GREEN
No.7 YART YAMAHA – OFFICIAL EWC TEAM
No.12 YOSHIMURA SUZUKI Shell ADVANCE
No.5 F.C.C.TSR Honda
No.104 TOHO Racing
No.17 Team KAGAYAMA
No.32 Moto Map SUPPLY
No.83 TEAMJP DOGFIGHTRACING AUSTRALIA
ポールポジションを賭けたトップ10トライアルは1周勝負のタイムアタック方式。各チームから2名のライダーを選び、チームのベストタイム順に決勝グリッドを決定する。30日のトップ10トライアルは気温31℃、路面温度49℃のドライコンディションで始まった。
このトップ10トライアルで速さを見せたのがYAMAHA FACTORY RACING TEAMのポル・エスパルガロ。2分06秒258の好タイムを記録し、暫定トップに立った。前日の公式予選でトップタイムを出したチームメイト中須賀克行は2分06秒435で3番手タイムだったが、YAMAHA FACTORY RACING TEAMが2年連続でポールシッターとなった。
また、トップ10トライアルで2番手タイムを出したのはYOSHIMURA SUZUKI Shell ADVANCEの津田拓也。2分06秒405の好タイムでチームに2番グリッドをもたらした。Team GREENのレオン・ハスラムも2分06秒469で4番手タイムを出して3番グリッドを獲得。
トップ10トライアルの結果、決勝のグリッドは以下の通り。
1.YAMAHA FACTORY RACING TEAM
2.YOSHIMURA SUZUKI Shell ADVANCE
3.Team GREEN
4.F.C.C.TSR Honda
5.MuSASHi RT HARC PRO.
6.Team KAGAYAMA
7.YART YAMAHA – OFFICIAL EWC TEAM YAMAHA FACTORY RACING TEAM
8.TOHO Racing
9.Moto Map SUPPLY
10.TEAMJP DOGFIGHTRACING AUSTRALIA
2年連続でポールポジションからスタートするYAMAHA FACTORY RACING TEAMの連続優勝への期待は高まる。公式予選およびトップ10トライアルで好調の中須賀克行とポル・エスパルガロにはやはり注目だ。
決勝は7月31日、11時30分にスタートする。世界一過酷とも言われる鈴鹿8耐、今年はどんなドラマが待ち受けているのだろうか。(編集担当:熊谷けい)