尖閣で事態エスカレートされる事ないよう対応

2016年08月09日 08:44

 稲田朋美防衛大臣は中国公船が領海侵入を繰り返すなど緊張する尖閣諸島情勢について「いたずらに事態をエスカレートされることがないよう、冷静な対応を継続しつつ、尖閣諸島を含むわが国固有の領土・領海・領空を断固として守り抜くため、引き続き、警戒監視・情報収集等に万全を期していく」との考えを強調した。

また、中国が東シナ海ガス田にレーダーを設置したことについて「防衛省としては東シナ海ガス田周辺を含む、わが国周辺における警戒監視活動に万全を期していく」とした。

また「政府として中国側に対し、東シナ海資源開発に関する日中協力についての『2008年6月の合意』に基づく協議を早期に再開し、同合意を早期に実施するよう、引き続き強く求めていくことが重要だと考えている」とした。

稲田防衛大臣は「8日朝までに中国公船14隻が同時に尖閣諸島周辺の接続水域に入域し、領海に延べ14回侵入。8日午前10時現在も、中国公船12隻、うち外観上武器のようなものを搭載していることを確認した船舶が6隻あり、尖閣諸島周辺の接続水域内を航行、漂泊していると報告を受けた」と述べた。

稲田防衛大臣は「現場海域においては海上保安庁が態勢を増強し、巡視船から退去要求するとともに、外交ルートで累次にわたって厳重な抗議を行ったと承知している」としたうえで「防衛省・自衛隊としても平素より警戒監視を実施し、海上保安庁に情報提供するなど連携して対応している」と語った。(編集担当:森高龍二)