8日の日経平均は大幅反発。前週末5日に発表されたアメリカの7月の雇用統計は、非農業部門雇用者数の伸びが25.5万人で市場予測の19万人を大きく上回り、完全失業率は前月比横ばいの4.9%で市場予測の4.8%までは下がらなかった。これでFRBの9月利上げには好環境を準備した。
5日のNYダウは191ドル高、CME先物清算値は16410円、大阪夜間取引終値は16430円。為替のドル円は5日の雇用統計発表直後に一時102円台になったが、8日朝方に改めて102円台前半、ユーロ円は113円台前半まで円安が進んでいた。日経平均始値は207円高の16462円。高値は3時0分の16652円。安値は9時1分の16455円。終値は396円高の16650円。6月の国際収支は経常黒字9744億円で24ヵ月連続の黒字。上半期は10.6兆円で9年ぶりの高水準。資源安とインバウンド消費のおかげ。朝方に円安が進行して前日終値比200円を超える大幅高で始まる。9時台の為替は少し円高方向に動くが、日経平均は逆にアメリカ雇用統計を織り込む動きなのか16500円を超えて16600円に接近。ドル円も102円台に戻る。10時台、11時台は16600円台にタッチするがおおむね16500円台後半で推移した。前引けは16577円。後場はドル円が一時102円を割っても安定し、16600円より少し下の時間帯が長い。1時台になると16600円に上下数円差程度の水準でピタリ吸いつく。2時に7月の景気ウォッチャー調査が発表され、+3.9ポイントの45.1で4ヵ月ぶりの改善。基調判断は「持ち直しの兆しがみられる」と上方修正された。ボーナスが出て家計関連が改善し、円高で海外旅行が好調。終盤はさらに上放れし、終値は16650円でほぼ高値引け。ブリストル・マイヤーズが「オブジーボ」の治験に失敗し、小野薬品<4528>はレーティングを下げられ終日買い気配ストップ安比例配分で年初来安値更新だった。
日経平均終値は396.12円高の16650.57円、TOPIX終値は+25.63の1305.53。売買高は21億株、売買代金は2兆2593億円。値上がり銘柄数は1392、値下がり銘柄数は502。プラスは32業種で、その上位は保険、銀行、不動産、海運、証券、金属製品など。マイナスは小野薬品が足を引っ張った医薬品1業種だけ。上海総合指数は0.92%高だった。
9日の日経平均は続伸。アメリカの労働市場情勢指数が改善。原油先物価格は終値で43ドル台を回復したが「ブリストル・マイヤーズ・ショック」でヘルスケアセクターが悪く週明けのNYダウは14ドル安と小反落。NASDAQもマイナス。朝方の為替レートはドル円が102円台前半、ユーロ円が113円台前半。CME先物清算値は16635円。大阪夜間取引終値は16620円。
日経平均始値は18円安の16632円。高値は2時44分の16779円。安値は10時7分の16630円。終値は114円高の16764円。小幅安で始まって小幅高に浮上するが、やはりSQ週の火曜日で、およそ70円値幅の「コップの中の嵐」ではあるが値動きが激しい。9時台に16700円まであと4円足らずに迫ったかと思えば、10時台は中国の経済指標の発表もありマイナス圏まで下落する。11時台になると16670円前後で落ち着くが、それでも小幅高。ドル円は102円台前半で安定。前引けは18円高の16669円。後場は再開早々16700円台に乗せ、1時台後半から2時台にかけて16700円台後半に水準を上げる。為替はあまり動かないが、この夏最凶の猛暑にもめげず終盤上昇して高値を取り、大引けは16764円。リオ五輪で日本の体操男子団体が金メダルを獲得し、内村航平選手が所属するコナミスポーツの親会社コナミHD <9766>はご祝儀込みなのか175円高だった。
日経平均終値は114.40円高の16764.97円、TOPIX終値は+11.96の1317.49。売買高は18億株、売買代金は2兆2254億円。値上がり銘柄数は1246、値下がり銘柄数は581。プラスは27業種で、その上位はその他製品、鉱業、水産・農林、鉄鋼、その他金融、パルプ・紙など。マイナスは空運、輸送用機器、ゴム製品、倉庫、電気・ガス、陸運の6業種。上海総合指数は0.71%高だった。
10日の日経平均は3日ぶりの反落。NYダウは原油先物価格の動きに振らされてマイナスにもなるが終値3.76ドル高と小反発。NASDAQも小幅高で史上最高値更新。朝方の為替レートはドル円が101円台後半、ユーロ円が113円台前半で前日よりも円高。CME先物清算値は16680円。大阪夜間取引終値は16650円。
日経平均始値は65円安の16699円。高値は1時12分の16822円。安値は9時17分の16657円。終値は29円安の16735円。4~6月の機械受注統計は悪く、為替の円安を受けて先物主導で輸出関連セクターが序盤から軟調。一時は100円を超えるマイナスだったが大きくは崩れず、前場は16700円をはさんで浮いたり沈んだり。為替のドル円が101円台で円高方向に振れたにもかかわらず、11時台の日経平均は高値を更新し、前引けは48円安の16716円。後場発射されるかもしれない日銀のETF買い「兜町へ撃ち込め707億円砲」の破壊力への期待は、円高の進行にも「SQ週の水曜日」にも打ち勝つ。期待通りに日銀は707億円のETF買いを実施。後場はマイナスで始まってプラスに浮上し16800円を突破する。為替のドル円も円安方向に戻した。1時台後半から16800円をはさんで小幅プラス圏での小動き。もっとも、TOPIXはわずかなマイナス。だが2時台にドル円レートが101円台前半でじわじわ円高に向かうと、日経平均はスルスルとマイナスまで落ちてしまう。飛び石連休初日の祝日休場直前のタイミングなので利益確定売りが入りやすく、「SQ週の水曜日」の鬼のせいばかりではない。終盤は16700円付近まで下げるが、大引け直前に上昇して29円安で終了。下落しても中途半端で終わるのは、日銀のETF買い実施の効果と言えるかもしれない。
日経平均終値は29.85円安の16735.12円、TOPIX終値は-2.66の1314.83。売買高は17億株、売買代金は2兆906億円で商いが夏枯れ気味。値上がり銘柄数は792、値下がり銘柄数は1043。プラスは14業種で、その上位は水産・農林、空運、建設、石油・石炭、サービス、情報・通信など。マイナスは19業種で、その下位はゴム製品、証券、保険、海運、電気・ガス、不動産など。上海総合指数は0.22%安だった。