ヤマトホールディングス傘下のヤマトシステムが、キッティングから物流運用までをワンストップで提供するサービスを開始した。同サービスではロボット製品の入出庫と在庫管理、SIMの挿入及びセットアップと通電・通信確認、専用アプリケーションのインストール等ロボットのキッティング作業、WEBによる本人確認書類の取得と申告内容との照合作業、初期不良時等での市場からの回収作業を代行する。
クリーニング、ホームセキュリティ、介護、教育、エンターテイメントといった分野で、家庭用ロボット製品が次々と市場に投入されている。マーケットリサーチリポート社によれば、グローバル市場で家庭用ロボットは2015年から20年までの期間、年率23.5%で成長すると予測されている。今後多くのロボットはデフォルトで通信機能を備えるようになり、出荷する際のメーカーによるセットアップの機会が増大する。こうした状況の中、ヤマトホールディングス傘下のヤマトシステムが、キッティングから物流運用までをワンストップで提供するサービスを開始した。
同サービスではロボット製品の入出庫と在庫管理、SIMの挿入及びセットアップと通電・通信確認、専用アプリケーションのインストール等ロボットのキッティング作業、WEBによる本人確認書類の取得と申告内容との照合作業、初期不良時等での市場からの回収作業を代行する。これによりメーカーにとっては、煩雑になりがちなキッティング・物流で発生する作業から解放され、開発にリソースを割くことができ、エンドユーザーにとっては配送や登録、回収にかかる手間が最小限となる。MVNO事業者向けに培ったセットアップ技術と物流ノウハウを活かすことでIoTに関するテクニカル作業にも対応でき、本人確認や返品といった処理の最適化が可能になったとのこと。現在はシャープのモバイル型ロボット電話「RoBoHoN(ロボホン)」のキッティング支援を5月より開始している。
家庭用ロボットやIoT製品のキッティングや本人確認、返品対応や配送について、個別に対応することは他企業でも可能だが、ワンストップでサービスを提供するモデルでは追随する企業は少ないと見られる。製品開発からエンドユーザーへ届けるまでのプロセスは、多くの企業で自動化効率化が進むと考えられるが、どうしても人の手を介する煩雑な工程が発生する。このため同サービスのような一部のテクニカルな作業工程を代行するサービスは、家庭用ロボット市場の拡大とともに需要が拡大すると考えられる。(編集担当:久保田雄城)