ヘリパッド建設は機能強化そのものと政府を批判

2016年08月21日 09:15

 社民党は沖縄・米軍北部訓練場(東村高江)でのヘリパッド建設について「政府は海兵隊がジャングル戦闘訓練を行う北部訓練場の過半の返還に伴うもので、負担軽減の一環というが、海兵隊は『使用不能な北部訓練場を日本政府に返還し、新たな訓練場の新設などで土地の最大限の活用が可能となる』と本音を明確にしている。基地機能強化そのものだ」と党機関紙で政府を強く批判した。

 また、希少生物が多い「やんばるの森」についても「2003年に奄美・琉球諸島が世界自然遺産候補地となったとき『希少種が多い(沖縄本島)北部地区に米軍基地が存在し国内法が及ばないこと』を理由に登録推薦が見送られた。ところが政府は今年6月、返還対象でない訓練場の存続とヘリパッド新設を前提に、返還予定部分の『やんばる国立公園』への指定を決定し『訓練場を除く範囲を自然遺産に推薦する』動きを見せている。生物多様性と地域共同体を壊した上で自然遺産に推すというのはブラックジョークの類いではないか」と自然遺産の価値を認めながら、訓練場を確実に残す姿勢にも問題を提起した。

 また社民党は菅義偉官房長官をキャップとする「沖縄県における犯罪抑止対策推進チーム」の実態が高江の反対運動への監視と警備で「日米地位協定改定への要求をかわすと同時に、初めから住民弾圧を狙いとしていたのではないかと疑われる」と強く問題視した。(編集担当:森高龍二)