【今週の振り返り】夏枯れの薄商い、小動きで185円下落した週

2016年08月27日 20:19

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ジャクソンホールをまつほの浦の夕なぎに、様子見の薄商いで身もこがれつつ。世の中にたえて日銀のETF買い707億円のなかりせば、後場の心はのどけからまし。

 22日の日経平均は続伸。前週末19日のNYダウは45ドル安。原油先物価格は7営業日続伸したが、サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁が年内の追加利上げを支持する発言をして軟調。CME先物清算値は16475円、大阪先物夜間取引終値は16510円。フィッシャーFRB副議長が21日の講演で「物価・雇用の改善」を指摘して22日の朝方は為替が乱高下し、取引開始直前のドル円は100円台後半、ユーロ円は113円台半ば。

 日経平均始値は53円高の16599円。高値は9時1分の16631円。安値は9時23分の16540円。終値は52円高の16598円。台風が上陸して大荒れの天気の中、日経平均は開始直後から下落し9時台はマイナスに2回タッチするが、為替が円安方向に振れて10時台後半から16600円台に値を戻す。相変わらずの薄商い。前引けは38円高の16584円で日銀のETF買いの可能性はなくなった。小池東京都知事が和服姿で五輪旗を受け取り、安倍首相が〃地球を貫く土管〃からスーパーマリオに扮して現れてリオ五輪の閉会式終了。任天堂<7974>も、土管(ヒューム管)メーカーのゼニス羽田HD<5289>も旭コンクリート工業<5268>も日本ヒューム<5262>も反応してプラス。後場は16600円にタッチしてもすぐ16500円台後半に押し戻され、どんよりした動き。プラス圏でも盛り上がらないまま時間が経過する。2時台は為替の円安が進みドル円が101円に接近したのを受け16600円台の時間帯が長くなったが、大引けでは16600円をわずかに割り込んだ。日中値幅は91円という小動きだった。

 日経平均終値は52.37円高の16598.19円、TOPIX終値は+8.01の1303.68。売買高は14億株、売買代金は1兆6278億円と薄商いが続く。値上がり銘柄数は1412、値下がり銘柄数は446。プラスは26業種で、上位は首相コスプレ効果?で3.11%高の任天堂率いるその他製品を筆頭に陸運、建設、ゴム製品、電気・ガス、サービスなど。銀行1業種がプラスマイナスゼロ。マイナスは水産・農林、鉱業、保険、鉄鋼、繊維、石油・石炭の6業種。上海総合指数は0.74%安だった。

 23 日の日経平均は3営業日ぶりの反落。シカゴ連銀全米活動指数は高水準でも原油先物価格が下がり週明けのNYダウは23ドル安で続落。NASDAQはプラス。S&P500はマイナス。朝方の為替レートはドル円が100円台前半、ユーロ円が113円台半ば。CME先物清算値は16545円。大阪夜間取引終値は16520円。

 日経平均始値は48円安の16549円。高値は1時13分の16663円。安値は2時12分の16452円。終値は100円安の16497円。マイナスで始まり、序盤に為替のドル円が100円を割り込みそうになると16500円台をかろうじて維持。その後はドル円が100円をキープしたので徐々に値を戻し、10時台後半は16500円台後半に。しかしプラス浮上どころか16560円付近で動かなくなり37円安で前引け。「日銀の707億円ETF買いのライセンス」をゲットした。

 ファイザーが買収を発表したメディベーションと前立腺がん治療薬「イクスタンジ」を共同開発し日本で販売するアステラス製薬<4503>は小幅高で反応薄。ルノーが燃費データごまかしたという報道が飛び出しても日産<7201>はそれほど反応なし。後場は前引けよりやや安く始まるが、0時台のうちにプラスに浮上して1時13分に65円高までいき「日銀から707億円が入るか?」と思いきや、そこからズルズル下げる一方で止まらない。1時台はマイナスに落ちただけでなく16500円付近まで下げ安値更新。2時台に16400円台半ばまで下げて止まった。腹の探りあい、キツネとタヌキの化かしあいのような心理戦が、また繰り返される。結局この日は日銀から707億円は撃ち込まれなかった。薄商いで他に材料が見当たらないので、東京市場は日銀を中心に回っている。終盤は戻しても16500円にタッチするのが関の山で、ヨタヨタと100円安で終了した。

 日経平均終値は100.83円安の16497.36円、TOPIX終値は-6.12の1297.56。売買高は15億株、売買代金は1兆8181億円。値上がり銘柄数は657、値下がり銘柄数は1196。プラスは11業種で、その上位は電気・ガス、医薬品、食料品、空運、不動産、陸運など。マイナスは22業種で、その下位は保険、鉄鋼、鉱業、石油・石炭、機械、非鉄金属など。上海総合指数は0.15%高だった。

 24日の日経平均は反発。ヨーロッパのPMIが良く新築住宅販売は予想外のプラス。原油先物価格は堅調。好決算の企業があった住宅、小売のセクターも上昇。「ジャクソンホール待ち」で朝の高値からズルズル下がってもNYダウは17ドル高で3営業日ぶりに反発。NASDAQ、S&P500もプラス。ロンドン時間で為替のドル円が99円台をつけたが、朝方は100円台前半、ユーロ円は113円台前半。CME先物清算値は16540円。大阪夜間取引終値は16550円。

 日経平均始値は52円高の16550円。高値は9時26分の16648円。安値は10時38分の16544円。終値は99円高の16597円。黒田日銀総裁が「日銀フィンテック・フォーラム」であいさつしたが金融政策に関する発言はなし。日経平均は大阪夜間取引終値にさや寄せしてプラスで始まり、序盤に16640円付近まで上昇し9時台は16600円を保ったが、10時台16600円を割り込んで動きが小さくなる。為替のドル円は動いても100円台前半の範囲内。11時台もプラス圏を保ったまま前引けは83円高の16580円。前引けプラスなら日銀のETF買いを考えなくてもよく、落ち着いて取り組めて精神衛生上もいい。後場は3ケタ高で16600円台に乗せて再開するが定着できない。16600円の少し下で時々16600円にタッチする値動きが最後まで続き、前日の100円安を99円高でほぼ取り戻して終えた。日中値幅は104円だった。

 日経平均終値は99.94円安の16597.30円、TOPIX終値は+9.15の1306.71。売買高は13億株、売買代金は1兆6077億円。値上がり銘柄数は1237、値下がり銘柄数は587。プラスは28業種で、上位は金属製品、保険、輸送用機器、陸運、非鉄金属、証券など。マイナスは水産・農林、石油・石炭、小売、不動産、鉱業の5業種。上海総合指数は0.12%安だった。