政府が立ち上げた未来投資会議のメンバーでもある日本経済団体連合会の榊原定征会長は15日までの記者会見で政府に対し「昨年11月の官民対話で提案した設備投資促進策や規制改革など9つの事業環境整備の取組みを検証しつつ『府省の壁を超えて』これまでの成長戦略、構造改革を総ざらいしてもらいたい」と語った。
そのうえで、榊原会長は「経済界としても、これまでの設備投資や研究開発投資のあり方を検証しつつ、政府と歩調を合わせ『企業や系列の壁を超えて』新たな成長戦略展開の方向性を検討していく」と官民そろって成長戦略を軌道に乗せる姿勢を強調した。
榊原会長は「アベノミクスが始動して約3年9カ月経過したが、経済界が主張してきた事業環境の国際的なイコールフッティング確保に向け、行き過ぎた円高の是正、法人税改革、経済連携協定の推進など6重苦の解消が進んできた」と評し「呼応して、経済界も設備投資、研究開発投資、M&Aの活発化や賃金引き上げなど、積極経営の推進に取り組んできたが、個人消費低迷や新興国経済の成長鈍化などもあり、わが国経済が本格的な成長軌道に乗るまでに至っておらず、投資も力強さを欠いている」と総括した。(編集担当:森高龍二)