不動産経済研究所は、全国47都道府県において2005年以降に改修された1棟リノベーションマンションの動向をまとめた。今回の調査にあたっては、社宅や賃貸マンションとして利用されていた建物を一棟まるごと買い取り、専有部および共用部の更新・改修を行った上で販売されたマンションを「1棟リノベーションマンション」として定義した。物件数・戸数および社数は、調査期間中のパンフレット、ホームページに基づいたものであるという。
それによると、2016年7月までの11年7カ月間に改修された1棟リノベーションマンションは143物件(5860戸)に上った。2005年に3物件(77戸)だったものが、2006年には5物件(381戸)と順調に伸ばすも、2009年まで増減を繰り返した。しかし、2010年は12物件(397戸)まで増加し、その後も2011年、2014年こそ減少したものの、改修物件数は増加の傾向にあり、2013年には20物件を超え、2015年には最多の27物件(1512戸)が改修された。
また、事業主社数を見てみると、2005年から2008年までは増減を繰り返すも、2009年の5社から2013年の15社まで順調に社数が伸び、2014年こそ減少するも、2015年には18社まで増加しているとしている。
また、2005年から2016年7月までに改修された物件数を都道府県別にカウントした。それによると、全143物件・11エリアのうち、東京都が63物件・シェア44.1%でトップになっている。次いで神奈川県34物件(シェア23.8%)、千葉県18物件(同12.8%)、埼玉県10物件(同7.0%)と続いており、首都圏(1都3県)が牽引するかたちとなった。
その他エリアでは兵庫県8物件(同5.6%)、愛知県4物件(同2.8%)、大阪府2物件(同1.4%)、北海道1物件(同0.7%)、茨城県1物件(同0.7%)、奈良県1物件(同0.7%)、福岡県1物件(同0.7%)となっているとした。(編集担当:慶尾六郎)