医療・介護は予防・健康管理・自立支援に軸足

2016年11月11日 10:56

 安倍晋三総理は10日開いた未来投資会議で、医療介護分野の議論をふまえ「団塊の世代が75歳を迎える2025年はすぐそこに迫っている。健康寿命を延ばすことが喫緊の課題」としたうえで「2025年問題に間に合うよう『予防・健康管理』と『自立支援』に軸足を置いた新しい医療・介護システムを2020年までに本格稼働させていく」とした。

 安倍総理は「医療はデータ分析によって個々人の状態に応じた予防や治療が可能になる。ビッグデータや人工知能を最大限活用し『予防・健康管理』『遠隔診療』を進め、質の高い医療を実現していく」。そのことにより「日本の隅々まで質の高い医療サービスが受けられる。高齢者が生き生きと暮らせる。社会保障費が減っていく」と目標を掲げた。

 介護についても「これまでの介護は目の前の高齢者ができないことをお世話することが中心で、その結果、現場の労働環境も大変厳しい。これからは高齢者が自分でできるようになることを助ける『自立支援』に軸足を置く」とした。

 また、達成へ加速するため「特定の先進事例を予算などで後押しするだけでなく、医療や介護の報酬、人員配置基準といった制度の改革に踏み込んでいく。目標時期を明確にし、そこから逆算して実行計画を決める」と取り組みを急ぐ考えを示した。(編集担当:森高龍二)