2016年末、ホンダから嬉しいニュースが飛び込んできた。同社の四輪車世界生産が「累計1億台」を達成したというのだ。
ホンダの四輪車生産は、1963年に当時の埼玉製作所(現、埼玉県和光市のホンダ和光ビル)で生産開始したホンダ初の市販モデルとなる軽トラック「T360」からスタートした。
同じ年に静岡県・浜松製作所で小型スポーツカー「S500」の生産を開始。その後、本格的に四輪車の生産に取り組むべく、それまでに培った生産技術やノウハウを用いて、1964年に埼玉県狭山市にホンダ初の四輪車専用工場である狭山製作所(現在の狭山工場)を建設し、小型スポーツカー「S600」の生産を開始した。
以降、1967年に生産を開始したホンダ初の軽乗用車「N360」をはじめ、近年では「シビック」「アコード」「CR-V」「フィット」など世界各地のユーザーから支持されるグローバルモデルや、販売地域の特性に合わせた地域専用モデルなど、豊富なモデルラインアップを展開して生産台数を伸ばしてきた。
ホンダの自動車づくりの基本「需要のある所で生産する」とするコンセプトのもと、世界中のユーザーニーズに合う商品をタイムリーに供給することを目指し、アジア、欧州、南米、中国など世界各地に四輪車の生産拠点を展開してきた。
現在は、全世界18の国と地域にある34の四輪車生産拠点を活用し、地域間で相互補完を図るフレキシブルな生産体制を構築している。これらの取り組みにより、四輪車の生産開始から54年目の2016年9月に1億台を達成した。2003年に累計5000万台を達成し、その後のわずか13年で倍増させた恰好だ。
ホンダの代表取締役社長の八郷隆弘氏は、「全世界のお客様に支えられ、1億台の四輪車をお届けすることができました。“人々の生活の役に立ちたい、操る喜びを追求したい”という創業者の想いは今日までホンダのクルマづくりの原点として引き継がれています。今後も次の1億人のお客様との出会いを目指し、より魅力ある商品をお届けしてまいります」とのコメントを発表した。
ホンダはグローバルリソースを活用し、今後も世界中のホンダファンに向けて、魅力ある商品を提供し続けていくという。(編集担当:吉田恒)