自民党政策ビラに「悪法の弁明に終始」と共産党

2017年01月03日 13:01

 日本共産党は3日の党機関紙で自民党が昨年末に作成した政策ビラ「ニッポンは力強く前へ進んでいます」の内容に「TPP承認や年金カット法、カジノ解禁推進法など、国民多数の声を無視して強行した悪法の弁明に終始する政策ビラ」と対決色を鮮明にしている。

 TPPについて自民党は政策ビラで「TPP協定は環太平洋の12カ国が長い年月をかけて合意したもの。日本は主導的役割を果たしていく立場で国会の手続きを終え、自由貿易を大切にする姿勢を明確にアピールした」とするとともに「守るべき国益は守る」「新たに打って出る農林水産業を声支援する」「食の安全はしっかり守られます(TPPによって日本の食品表示などの制度が変更されることはない)」と説明。

 共産党は、自民党が自由貿易を大切にする姿勢を明確にアピールした」とする主張は「強弁」とし「国会決議への違反も明白であるにもかかわらず『守るべき国益は守る』と詭弁を弄している」とした。

 年金制度改革については自民党が「大企業だけでなく中小企業などで働くパートタイマーの方も厚生年金や健康保険に加入できるようにする」など改革のメリットとともに「世代間での支え合いの視点から、物価の低下に比べ、賃金の低下が大きい場合には賃金の低下に合わせて年金額を改訂するようにします(年金額を少し下げさせてもらいます)。新しい制度は平成33年から導入されますが、31年から低所得・低年金の方への配慮として、月額最大5000円の福祉給付金を実施していきます」と説明している。

 共産党は「物価が上がっても賃金が下がれば年金を下げ、際限のない年金削減をもたらす『年金カット法』については、高齢者が受け取る年金額を『少し下げさせてもらいます』とごまかしている」とした。

 カジノを含むIR法について、自民党は「カジノは統合型観光施設の極めて限られた面積でのカジノを、厳格な適正審査の上にライセンスが付与された事業者のみに認めるもの」「ギャンブル依存症対策など、政府が1年かけて具体的な実施法案をつくり、再び国会で審議することになる」と説明。

 共産党は「自民党は、日本のあちこちにカジノができるわけではありませんと説明。ギャンブル依存症対策を強調するなど、弁明に必死」と伝えている。(編集担当:森高龍二)