日本弁護士連合会の中本和洋会長は年頭のあいさつで「日弁連は基本的人権の擁護を使命とする法律家団体として、日本国憲法の基本理念である『立憲主義』ならびに基本原理である『国民主権』および『恒久平和主義』を堅持する立場から、安保法制の憲法上の問題点を広く市民と共有し、全国の弁護士会とともに、適用・運用に反対し、廃止・改正に向けた取り組みをしていく」と安保法制の廃止や改正に向けた取り組みをすすめるとした。
また、死刑制度廃止に向けた取り組みについて「昨年の第59回人権擁護大会では死刑制度の廃止を含む刑罰制度全体の改革を求める宣言が採択された。日弁連は一層、犯罪被害者・遺族の方々の声に耳を傾け、市民の理解を得るための努力を行いつつ、宣言実現に取り組んでいく」とした。
また、昨年の司法試験合格者が1583人と日弁連が目標とする1500人に近いものとなったとする一方、「法曹志望者は年々減少している」とし「三権の一翼を担うべき司法の弱体化が懸念される」として「日弁連は法曹養成制度の改革と法曹の魅力や弁護士の活動等の広報に取り組んでいく」としている。(編集担当:森高龍二)