PKO参加5原則に適合していたのか、南スーダン派遣施設隊「日々報告」第1639号に報告された「ジュバ市内」の昨年7月の状況では「ジュバ市内でのSPLA(南スーダン軍)とSPLA-iO(反体制派)との『戦闘』が生起したことから、宿営地周辺での射撃事案に伴う流れ弾への巻き込まれ、市内での突発的に『戦闘』への巻き込まれに注意が必要」とある。
報告は加えて「ジュバ市内、特にPOCサイト(文民保護地区)を含むUN(国連)ハウス周辺では、両勢力による『戦闘』が確認されていることから、朝方からの一部の勢力による報復等、行動による射撃事案、経済の悪化に伴う治安事象、窃盗事案等、巻き込まれに在留邦人の動向を含め注意が必要」と『戦闘』との認識が明記され、報告されていた。
稲田朋美防衛大臣は自衛隊部隊の日報に『戦闘』が報告されていた問題について、民進党の小山展弘議員の質問に答え「事実行為としての『殺傷行為はあった』が、憲法9条上の問題になる言葉は使うべきではないことから、武力衝突という言葉を使っている」と答弁した。かつ「法的な意味での戦闘行為ではない」と苦しい答弁を繰り返してきた。
日本共産党の志位和夫委員長はツイッターで「戦闘でなく衝突だとの弁明は嘘だった。現地部隊は戦闘激化を深刻視していたのに政府は『平穏』と偽る。こんな無責任で危うい政治はない」と最大限非難した。いずれにせよ、PKO参加5原則に照らして派遣の条件を満たしていたのか、再検証が求められている。(編集担当:森高龍二)