日本での仮想通貨ビットコインの取引が急増している。先月15日、中国メディアの澎湃新聞は、日本でのビットコインの取引高が中国を超えて世界一になったと伝えた。昨年後半から、人民元安の退避策として中国の投資家によるビットコインの買いが拡大。ビットコイン価格の上昇が続いていた。
日本での仮想通貨ビットコインの取引が急増している。先月15日、中国メディアの澎湃新聞は、日本でのビットコインの取引高が中国を超えて世界一になったと伝えた。昨年後半から、人民元安の退避策として中国の投資家によるビットコインの買いが拡大。ビットコイン価格の上昇が続いていた。資金流出を危惧した中国当局は、今年1月6日以降には規制を強化する動きをみせ、これによりビットコイン価格は3割以上急落。その後一転して6割程度値上がりし、2月24日の取引では2013年11月の最高値、1165ドル台を更新、一時1200ドルを付けた。ビットコイン取引所国内最大手のbitFlyerによれば、米証券取引委員会(SEC)がビットコインと連動した上場投資信託(ETF)を認可するとの思惑から買われたとのこと。同承認については3月11日までに是非が判断され、認可されれば、これまで個人投資家がメインだったビットコインの投資に機関投資家が参入することになり、大幅に市場が拡大するとの見方が出ている。
ビットコインの取引に関してはかつて中国が9割前後を占めていたが、中国当局の締め付けにより中国のビットコイン三大取引所が一部の業務を停止するなどで取引が大幅に縮小。澎湃新聞によれば、2月12日時点での中国の取引高は全世界の21.86%となった。一方、日本でのビットコイン取引は伸び続け2月12日には中国の2倍以上、48.27%に達したとのこと。日本のbitFlyer、シンガポールのQuoine、中国のOKCoinが世界三大ビットコイン取引所となっているが、2月13日には1位のbitFlyerの取引高は6万9000BTCとなり、2位、3位取引所による取引高の合計を上回っている。
ビットコインの取引拡大は、ETFの上場承認の是非にかかっている。米国当局により上場が承認されればビットコインの値上がりはさらに加速すると考えられるが、これが拒否されればふたたび取引が縮小する可能性もある。中国の人民銀行など各国中央銀行がビットコインに替わる仮想通貨の発行を準備する動きもあり、今後もビットコイン価格の乱高下が予想される。(編集担当:久保田雄城)