野田佳彦幹事長(前総理)は6日のブログに、大阪府豊中市の国有地に対する大阪市の学校法人森友学園への払い下げは「異例ずくめ」と指摘し、この事案について「党をあげて疑惑解明に全力を尽くす」と国民の疑問を解いていく姿勢を改めて示した。
野田幹事長は「事の発端は、同学園への国有地払下げ問題が明らかになったことだが、同学園が4月に開校しようとしている大阪府豊中市の小学校用地は、もともと評価額が約9億5600万円の国有地だったが、地下奥深くからゴミが出てきたと言われ、撤去・処分費として約8億2000万円を値引き。その結果、約1億3400万円という破格の安さで国有財産が売却された。9割引」と提起。
そして野田幹事長は「その前に、国から学園側に、それまでのゴミの撤去や除染費として約1億3200万円が支払われている」とし「国に入ってくるお金は差し引き、わずか200万円。ただ同然で譲ったことになる」と異例のケースをあげた。
また野田幹事長は、国有地払い下げに関し「約8億円というゴミの撤去費用の見積もりは、本来、第三者の専門業者が行うものだが、今回はゴミ撤去など全く経験のない『大阪航空局』が初めて見積もった。またゴミを撤去したならまだしも、掘り起こしたゴミの半分は搬出せずに埋め戻したという証言もある。政府は国会審議で約8億円相当のゴミの撤去が実際に行われたかを確認する必要はないと答弁している」。不可解な対応だ。
さらに「森友学園が支払わなければならない約1億3000万円余の土地代金は年1100万円の分割払い。異例ずくめの土地取引と、極めてスピーディーな認可など、あまりにもプロセスが不自然かつ不透明。極め付けは交渉記録がまたしても廃棄により存在しないという隠蔽体質」と異例づくめを列挙しているだけでも、国民の前に、その経緯を政府側には説明する責任のあることが鮮明だ。(森高龍二)