まだまだ寒さが続く季節。火の気の心配が少なく、手軽に広範囲を温められる電気カーペットが人気だが、子どもが低温やけどを負う事例が起きている。子どもは皮膚が薄くて体温の調節機能が未熟なため、やけどや熱中症を起こしやすいので要注意だ。
火の気の心配が少なく、手軽に広範囲を温められる電気カーペットが人気だが、子どもが低温やけどを負う事例が起きている。子どもは皮膚が薄くて体温の調節機能が未熟なため、やけどや熱中症を起こしやすいので要注意だ。
足元からじんわりと温めてくれる電気カーペット。様々な大きさや機能の商品が販売されており、火を直接使うこともないため、便利かつ危険が少ないと思われて多くの家庭で利用されている。
だが、便利で気持ちが良いからといって、上で眠ったり、長時間肌に接触させておくのは禁物だ。さほど高温でなくても、皮膚に長時間接触させていると低温やけどを起こす恐れがあるためだ。子どものいる家庭では特に注意したい。
消費者庁は、以下のような事例が医療機関より寄せられているとして、注意喚起している。
「薄手の服を1枚着た子供を電気カーペットの上に3時間ほど仰向けで寝かせていたところ、背中が赤みを帯びた(0歳) 」
こうした低温やけどを防ぐためには、長時間にわたって体を接触させないことだ。皮膚が薄い子どもは大人よりも深刻な症状になりやすいため、より注意して見守りたい。
また、布団と電気カーペットを併用するのも禁物だ。電気カーペットの上に布団を敷いて眠ると、中の温度や湿度が高くなりすぎて、熱中症になったり脱水症状を起こす恐れがあるからだ。就寝時の使用は特に控えたい。
さらに、子どもは汗腺が未発達なため、体温を下げようとして汗をかきすぎてしまう傾向がある。そのため、脱水症の危険がより高くなる。また、体が小さいため体温も上昇しやすく、重い熱中症におちいってしまう可能性もある。これらは電気カーペットの温度の高低や布団の有無とは関係なしに起こりうるので、電気カーペットの上では子どもを眠らせないようにしよう。
国民生活センターが5銘柄の電気カーペットでテストしたところ、設定温度を最も高くした時の表面温度は約42~46℃だった。また、高温~中温に設定して人が横たわってみたところ、1時間後には電気カーペットと接触していた部分の肌が39℃を超えるまでになった。以上の実験結果から、電気カーペットの上でのうたた寝も避けるべきだろう。(編集担当:久保田雄城)