民進党幹部が揃って政府・与党が今国会での創設を目指すテロ等準備罪法案について「1億総監視社会を作りかねない危険極まりない法案だ」と強く非難し、警告を発信した。
蓮舫代表は6日午後の記者会見で、法案審議入り強行に「数の力を背景にやりたいことをなんでもやるという安倍内閣のお家芸に強く抗議したい」としたうえで「内心の自由が侵害され、1億総監視社会になる可能性があるこの『共謀罪』法案に、わが党は『共謀罪『対策本部を立ち上げた。決してテロ防止のためではなく、内心の自由を侵害しかねないこれまでの共謀罪と何ら変わらないものを、政府・与党は短い審議時間で強行採決に持っていこうとしていることを、国民の皆さんに対し丁寧に説明していく』と政府・与党の姿勢を強く批判した。
また、公明党の漆原良夫中央幹事会会長が今月中の衆院通過を口にしていることに「国会軽視以外の何物でもない」と非難。蓮舫代表は「いきなり出口の話をするということは、国会での審議などどうでもいいということにつながりかねない。責任ある与党の担当者として不見識だ」と重大問題視した。
山井和則国会対策委員長も、同日の記者会見で「1億総監視社会を作りかねない危険極まりない法案だ。(審議時間を衆院審議は30時間程度と決めていることにも)法案審議が進めば進むほど国民の不安が強まる。できるだけ短い審議時間で強行採決しようという、法案に対する政府の自信のなさの表れだ」と強くけん制した。
党の共謀罪対策本部長の枝野幸男衆院議員も同日、対策本部初会合で「国会は原則、先にかかった案件からやっていく。しかも当事者の皆さんをはじめとして大変要望の強い性犯罪重罰化の刑法改正が先に提出されているにもかかわらず、先送りし、共謀罪の審議に入るという姿勢は許されるものではない」と政府・与党の対応を非難。「国民的におおきなうねりをつくって」世論あげて成立阻止を図る必要を訴えた。(編集担当:森高龍二)