文部科学省は福岡県芦屋町教育委員会の前教育長が在任中に教科書発行会社に次男が勤務しているにもかかわらず県内5つの自治体の公立小中学校で使用する教科書採択の協議会に参加していたことが外部の情報提供で分かったことを踏まえ「法令遵守がなされていなかったことは極めて遺憾だ」とし、16日までに『教科書採択での法令遵守』『教科書採択に至る全ての段階で万全の措置をとるよう』初等中等教育局長名で全国の都道府県教育委員会教育長に通知した。
通知では「平成29年度においては高等学校のほか小学校の特別の教科道徳について新たに教科書採択が行われることとなっている」とし「教科書採択における公正確保の徹底等について」通知したとおり、教科書採択については「採択権者により公正確保が徹底されるとともに調査員等を選任し教科書の調査研究を行う場合においても採択権者による十分な審議を行うことなどにより採択権者の責任が不明確とならないようにすることが不可欠」と不明朗な部分が生じないよう徹底するよう指導・助言するよう求めている。
通知では「国立学校、私立学校も含めた教育委員会の域内において、教科書採択における公正確保の徹底と関係法令の規定に則り、採択権者の判断と責任により適切に教科書採択が行われることを確保するため、教育委員会会議はもとより採択地区協議会や教科用図書選定審議会、調査研究会議等の教科書採択に至る全ての段階において万全の措置が講じられるよう域内の市町村教育委員会並びに国立学校及び私立学校への周知及び適切な指導・助言をとるよう」求めた。(編集担当:森高龍二)