20カ国・地域の日本への好意度は82.8% タイ、フィリピン、ベトナムの3カ国が同率1位

2017年05月24日 06:31

電通<4324>は、日本の文化や強みを生かした商品やサービスを海外展開する「クールジャパン」関連事業の一環として、2017年2~3月に20カ国・地域 で「ジャパンブランド調査2017」を実施した。

 それによると、日本に対する「好意度」は全体ポイントは82.8%と昨年より1.3ポイント上昇。今年はタイ、フィリピン、ベトナムが同率1位。2016年に1位のタイに加え、2014年と2015年に連続1位だったベトナム、そして昨年からスコアを少し伸ばしたフィリピンが横並びになった。

 また、訪日意向は、前年に引き続き、調査対象全体の約8割が訪日意向ありという高いスコア。トップはフィリピン、2位はベトナム、3位がタイと、昨年同様に日本に対する好意度と連動する結果となった。訪日意向でトップとなったフィリピンからの2016年における訪日旅行客数は347,800人と過去最高を記録し、年間合計で初めて30 万人を突破した。同じくタイも過去最高で初の90万人超えを記録。またベトナムも過去最高で初めて20万人超えとなった(JNTO調べ)。これら好意度トップ3カ国による訪日客は順調に伸びている。特にベトナムでは、昨年と比較して訪日意向が13ポイントも上昇しており、今後も日本への旅行者数が増加していくものと期待されるとしている。

 行きたい日本の都道府県の1位は不動の東京都。以下、2位:京都府、3位:大阪府、4位:北海道、5位:沖縄県となっている。ランキングは昨年と変わらないが、北海道が大阪府に0.1ポイント差と迫っており、引き続き人気を集めている。

 東アジア各国・地域では前年まで東京離れが進んでいたが、今年は東京がやや巻き返す結果に。行きたい都道府県としての東京都は、中国では2位(前年も2位)、香港では3位(前年は5位)、韓国では1位(前年は3位)、台湾では2位(前年は4位)となった。東京では2020年に向けた再開発プロジェクトが進行しており、銀座にはエリア最大級の複合施設「GINZA SIX」がオープンしたばかり。変わりゆく東京への期待感が高まっていることが裏付けられる結果となった。

 欧米を中心に人気があるのは「広島」や「長崎」など歴史的に関係がある場所や、自然が注目されている「長野」など。アジアの一部では「奈良」「福岡」「鹿児島」など主要都市からのアクセスが良い場所への意向が高まっている。

 日本でやりたい旅については、ドイツ・ロシアを除く欧米では「日本人の間で流行っていることを真似してみたい」が1位。アジアでは「主要な観光スポットを周遊したい」が1位と、エリアごとの楽しみ方の違いが出る結果となった。他には、タイでは「自国の有名人や友人がSNSに上げていた場所を巡ってみたい」、香港では「リゾートホテルなどの施設に滞在し、のんびりしたい」、フィリピンでは「家族・友人・知人と体験を通じて思い出をつくりたい」が高いスコアとなっており、スポットの選び方や滞在中の過ごし方に関するこだわりに違いが見られる。(編集担当:慶尾六郎)