文書の深掘り調査に後ろ向き 怪文書で処理か

2017年05月26日 09:48

 菅義偉官房長官は25日午後の記者会見で、学校法人加計(かけ)学園(岡山市)の大学への獣医学部新設をめぐり、「総理のご意向」「内閣府の最高レベルが言っている」などとした文書の真偽について、当時の文部科学次官だった前川喜平氏が『本物』と証言していることを受け、記者団から、菅長官は怪文書と言っていたが、認識に変わりないかと聞かれ「出所不明で信憑性も定かでない文書だ。そのことに全く変わりない」と答えた。また、文書の存在の深掘り調査に後ろ向きで、怪文書で処理する意向がうかがえる。

 菅官房長官は松野博一文部科学大臣が文書の存在は確認できなかったとしていたが、前川氏の証言を踏まえて、文書について再調査する必要性を記者団に聞かれ「文科省で一度調査した。文書の存在は確認できなかった、ということを松野文部科学大臣も言っているので、それ以上でも、それ以下でもない」とした。

 記者団が、大臣が言っているから(それ以上でも、それ以下でもない)というのは、説明になっていない、と質したのには「文科省として大臣の下で調査した。その結果、確認できなかったから『ない』ということに尽きるのではないか」と個々のパソコンなど、深掘り調査に後ろ向きだった。(編集担当:森高龍二)