トヨタ、自動運転車開発のデータ共有などでブロックチェーン活用を計画

2017年06月19日 06:35

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自動運転車の技術力・能力向上には走行映像データなど、自動運転に関するデータをいかに大量に集められるかがカギとなる

 自動運転車の技術力・能力向上には走行映像データなど、自動運転に関するデータをいかに大量に集められるかがカギとなる。日本では国を挙げて自動運転に関するデータ共有基盤の整備が検討されるなか、トヨタ自動車によるブロックチェーン技術を利用したデータ共有基盤開発への取り組みが明らかになった。データ共有基盤開発は、同社が人工知能の研究開発のためシリコンバレーに設立したToyota Research Institute(TRI)により、MITメディアラボやドイツ、米国、イスラエルなどの複数のスタートアップと連携して進められている。自動運転に関するデータ共有基盤開発のほかでは、カーシェア/ライドシェア取引、利用料課金に基づく自動車保険についてもブロックチェーン技術の活用を進める。

 自動運転車開発のためのデータの共有では、データの公平性や信頼性を担保するのにブロックチェーン技術を活用する。第三者機関を介してこれを実現するには時間と費用でコストが大きくなる。また、利益相反する複数の企業による取引を仲介する組織を設置する際には、公平性が損なわれていないかの監査も必要となり、透明性を維持するためのコストも発生する。ブロックチェーン技術では、人の手を介すことなく公平で信頼性の高い取引が実現できるといったメリットがある。

 カーシェア/ライドシェア取引では、自動車への搭乗や荷物の運搬、自動車そのものの利用に関する権利をブロックチェーンシステム上で取引する。決済システムとスマートロックを連結させることで、ロック解除やエンジン始動の権利を自動的に譲渡することが可能となる。利用料課金に基づく自動車保険では、自動車のセンサーから得られる情報に基づき、実際に運転した距離や時間に応じて保険料を徴収するソリューションを開発する。

 人工知能の能力強化のためには、可能な限りの多数の走行シーンを学習させることが必要となり、走行映像データの収集は、海外でもグーグルやモービルアイなどの有力企業が力を入れている。こうした走行データの有効活用は、自動運転開発競争における肝となるほか、日本特有の複雑な走行環境への自動運転車の適応にとっても重要となる。こうしたことからも、同社の取組の早期実用化に期待したい。(編集担当:久保田雄城)